自転車の車道走行に思う

警察庁が先月２５日に公表した「自転車総合対策」の波紋。
自転車の車道走行徹底を打ち出した警察庁に対して・・・。
交通量の多い車道を走る危険を訴えたり、摘発強化を心配したりの意見が続出。

警察庁は、以前からあったルール・・・と困惑を見せる・・・。
１９７０年、車道の交通量が多い一部の歩道で、自転車走行可能とした法改正。
同年に自転車の死者は１,９４０人だったが、５年後には１,２５４人にまで減少。

２００７年には、１３歳未満と７０歳以上や身体障害者に限定。
あるいは、駐車車両や工事等の止むを得ない場合には、歩道走行可とした。
そのような取り組みで、昨年の死者は６５８人にまで減少・・・。

しかし一方では、歩道走行が常態化して歩行者との衝突事故は増加。
昨年は２,７６０件と１０年前の約１.５倍、そして死亡事故も発生。
こうした現状に危機感を抱いた警察庁・・・。

改めて車道走行の徹底を打ち出したが、その狙いは自転車マナーの向上。
歩道上での猛スピードや信号無視、そして歩道と車道を縫うように走る自転車。
こうした自転車を対象に、交通切符を切る厳しい取締りが行われる予定。

歩道から自転車をすべて降ろすことを意図したわけではなかった、とするが・・・。
図らずも、根回しのまずさを露呈してしまったようだ・・・やれやれ。
警察キャリア官僚は、自分たちで歩道を走行して見たらいい・・・。

現場を知らずして語るなかれ・・・である。
これでは、再び自転車の事故増加が危惧される・・・。