市内から車で一時間あまり。
里山にある萩の寺と呼ばれる最明寺。
ここは、市内に比べると温度は2度くらい低いだろうか。
@ 萩の花咲きある小径萩寺へ
こんな事を思い出しながら歩いた。
昔、、、
私の古文の先生は、同じ名を持つ古刹の最明寺のご住職であった。
古文の時間。
(最明寺の住職ありけり、、、、)との文言が出て来くる。
この文章の辺りになると、生徒達はにやにやする。
お経で鍛えたお声は朗々としている。
まだお若かった先生は、頭は剃っておられ、最明寺の住職そのもの。
嘲笑をしているわけではない。
何となく生徒達は嬉しいのだった。
最終は、先生は竜谷大学の学長を務めあげて、美馬市にある「最明寺」のご住職になった。
そんなこんなを思いだしつつ、坂道を最明寺へ歩く。
門を潜る。
白い萩が群れ咲いている。
@ 風はらみ萩叢揺るる仁王門
紅い毛氈を敷いた床几が置かれている。
帽子を脱いで杖を立てかけて一服を。
@ 風運ぶあるやなしやの萩の香ぞ
どちらを向いても萩、萩。
萩の花に酔いそうな至福の時。
山の麓の萩の寺。
@ 誰が撞く夕べの鐘か萩の花
@ 萩垂れて小花こぼれる石畳
本堂で、おはぎをいただいた。
中にはあんこがぎっしりとつまり、二つも食べるとお腹パンパンにふくれた。
@ 厨口まで萩の波おしよせく
「ぼた餅は牡丹の花のさく頃、おはぎは萩の花の咲く頃。同じ中身でも季節で呼び方が変わるなんてのは、昔の人の風流には負けますよ」
@ 机に凭れ昨日見た萩思ふ