善悪、苦楽、生死、様々な対局するものの狭間で、振り子のように揺れながら、スイングしながら、一時いっときの命を輝かせながら生きていきたい。
「五木寛之氏・作家・大河の一滴より」
大阪水曜ほっと集談会一世です。
先日3年前に逝った弟の夢をみた。
一緒に酒を飲もうとおつまみが用意できたぞと声をかけたとたん彼が突然いなくなり目が覚めた。
一瞬夢と現実の区別がつかず、放心状態であった。
4歳下の弟は、誰からも愛される心優しき存在だった。
私がパニックで苦しんでいた時、真夜中にも拘らず私の話を黙って聴いてくれた。
私は彼に兄として一体何をしてやれたというのか?
神々の愛でにし人は、夭折すという言葉がある。
彼は50年の人生を精いっぱい生き、命を輝かせながら娑婆世界を卒業した。
出来の悪い私は、まだまだ現世での修行が必要だと思われているようだ。
私は何も望みはしない。
もう一度、もう一度、ただ弟と親父と三人で美味しい酒が飲みたかった。
私は、微力ながらこれからの人生を、出来る限り神経質症状で悩み苦しむ人々の声に耳を傾けることに時間を使いたいと思う。
かつて私の弟が、私にそうしてくれたように。
2021・2・24 一世