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大阪水曜ほっと集談会一世です。
コロナ禍が明けて、人との交流や経済活動がどんどん盛んになっています。
それに比例するように対人不安を主とした広場恐怖症やパニックなどの不安障害といわれるものが増えているように思います。
ところで最近森田療法の入り口として最初は理論を中心とした知的理解から始まる方が多いと思います。
特に私たちの自助グループではそういう傾向にあります。
ある程度社会体験が豊富でセンスのある方はそれだけでも立ち直ってしまうのも事実です。
そこで若い世代の中には知的理解イコール森田と錯覚される方もあります。
しかし放置していると中年期以降に、新たなとらわれを生むのもまた事実なのです。
原因は体力の衰えや社会的な責任などによるものです。
そこで大半の方はそこからさらに理論だけではなくて体得というステップに移行します。
ここでもひとつ大きな落とし穴があります。
神経質症状の、「からくり」がわかり行動ができるようになったのは喜ばしいことですが、ここで特に気をつけていただきたいことがあります。
ずばり行動による仕事や家事のやりすぎです。
元々森田博士が言われる生の欲望が強い性格ですからあれもこれもと手を出します。
やがて疲労が蓄積し、自信過剰から周りとの軋轢を生んでしまうこともあります。
自分の成功体験や体得した内容を周りに押し付けてしまい、心の柔軟性を失うということです。
今までの萎縮した自我が一挙に解放されて反動が出てしまうということでしょうか?
挙句の果てに森田の学びを止めて暴走し自分を見失う危険をはらんでいると思います。
そこで大切なのが自覚というブレーキです。
森田博士はちなみに自覚という言葉を晩年かなり多用されています。
神経質性格の大切な特徴として自己内省性というのがあります。
私の主観ですが、残念ながらこの自己内省は年齢や森田から遠ざかることで効きが悪くなるようです。
それでは、自覚を深めるとは、どうすればよいのでしょうか?
以下のシンプルでわかりやすい言葉の中に大切なヒントが隠れていると思うのです。
※今日の森田の言葉
そこでわたしは、つねづね初心者のかたに、学んで・生活し・気づくことをおすすめしている。
つまり森田に学びつつ生活すれば、そこにおのずから発見や気づきがしだいにつみかさなっていくことになるであろう。
できれば立ちなおってからも自助グループでの学びを継続して欲しい。
それは30代の時、森田を理解したと勝手に卒業して40代で地獄の苦しみを味わった私のしくじり体験によるものです。
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2024/04/27 一世
※山中和己氏著
そのままのあなたですべてよし
わたしの森田人間学より