Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

許されないと思います

2006-11-07 | 想い・雑感
 宇和島徳洲会病院での腎移植問題が連日報道されている。

 健康人を危険にさらすことを前提とする生体臓器移植には、もともと懐疑的である私とすれば、臓器を摘出する必要があった方からの臓器提供ならまだ倫理的に納得できると一瞬思った。しかし、内容を聞けば首をひねるばかり。

 どのような方から腎臓を摘出したかを見てみると、
〈1〉尿管狭さく3件
     ?:腎臓自体が悪いわけではないので、狭窄部切除と尿管再建をすればよくて、腎臓摘出は必要ないのではないか。
〈2〉腎臓がん3件
     ?:がんのある腎臓を利用することは、倫理的にも医学的にも間違っていると思われる。
〈3〉動脈瘤(りゅう)2件
     ?:動脈瘤切除と動脈再建ですむのではないか。
〈4〉良性腫瘍(しゅよう)2件
     ?他人に移植できる程度の腫瘍なら、腎臓すべてを取らずに、腫瘤のみを摘出すればすむことではないのか。
〈5〉ネフローゼ1件
     ?腎臓摘出をしなければならないほどのネフローゼの患者の腎臓を他人に移植して良いのか。

 記者会見を見ていると、信ずるところを行い何らやましいことはないといっているように見えるが、今のところ単なる独断先行としか思えない。瀬戸内グループなる医師達皆で、納得のいく説明をして頂きたい。