Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

放射線による副作用

2008-08-15 | 医療・病気・いのち
治療手段は両刃の剣という側面がある

ガンが頸椎と胸椎に転移し
痛みとしびれを訴えるSさんに対し
症状の緩和目的で
放射線治療を開始した

徐々に痛みが軽減し
少し胸をなでおろしていたのだが
急に強い咽頭痛(のどの痛み)を訴え
食べ物を飲み込むこともできなくなった
放射線によってのどの粘膜が傷んでしまったのだ
いたしかたなく予定の半分で中止となった

転移した癌に効果があるのだが
正常の粘膜を傷めてしまったことになる

あの手この手で何とかのどの痛みは軽快しつつあり
食事も食べられるようになってきたのだが
さあ 放射線治療を再開するかどうか
なかなか判断の難しいところ

骨転移に対する放射線治療は
癌をなおすというより
症状を少し楽にするという目的が第一である

それほど命を長引かせる効果が期待できない上に
他の苦痛を引き起こすようでは
なかなか積極的に再開は勧めにくい