腹膜に癌が広がり
それが直腸から肛門へ顔を出し
さらに膀胱へも食い込んでしまっていたKさん
飄々とした表情の裏で
苦痛と戦い
なかなか痛みなどを教えてくれなかったが
しつこく聞いては
鎮痛剤の量を加減していた
そんなKさんも徐々に体の衰えを感じたのであろうか
亡くなる2週間くらい前
家で奥様と二人になった夜中
「今夜だけ泣かしてくれ」
といってかなりの時間泣き続けたとのこと
あとにも先にも
奥様に涙を見せたのは
その一度きりらしい
奥様すら知らないときに
枕を濡らすことはきっとあったと思うのだが
家族への思いやりから
ぐっと堪えていたのだろう
はっきりとした予後の話などは本人にしなかったが
病状はなるべく正確にお伝えしていた
まだ大丈夫かな といいつつも
仕事その他の整理はきちっとした上での
旅立ちとなった
それが直腸から肛門へ顔を出し
さらに膀胱へも食い込んでしまっていたKさん
飄々とした表情の裏で
苦痛と戦い
なかなか痛みなどを教えてくれなかったが
しつこく聞いては
鎮痛剤の量を加減していた
そんなKさんも徐々に体の衰えを感じたのであろうか
亡くなる2週間くらい前
家で奥様と二人になった夜中
「今夜だけ泣かしてくれ」
といってかなりの時間泣き続けたとのこと
あとにも先にも
奥様に涙を見せたのは
その一度きりらしい
奥様すら知らないときに
枕を濡らすことはきっとあったと思うのだが
家族への思いやりから
ぐっと堪えていたのだろう
はっきりとした予後の話などは本人にしなかったが
病状はなるべく正確にお伝えしていた
まだ大丈夫かな といいつつも
仕事その他の整理はきちっとした上での
旅立ちとなった