Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

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ダンジーブログ

転移性肝癌破裂

2008-08-20 | 医療・病気・いのち
心筋梗塞や脳血管障害で突然命を失うのに比べて
癌の場合は診断がついてから死に至るまでに時間がある場合が多い
しかし癌でも
ほとんど突然死のようななくなり方をする場合がある
その多くは出血がらみである

食道癌の場合
大動脈などの大きな血管に癌が食い込み
あるとき突然そこからの大量出血がおき
あっという間に絶命ということがある

肺がんでは
そこからの出血が多いと
気道を閉塞してしまい
窒息で突然命を落とすことがある

先日紹介で来られた方は胃癌の末期
肝臓ほぼ全域に転移が見られる
貧血も進行しておりふらふらしておられれる
このまま帰宅するのは危ないと思われ
一旦入院となった

ところが入院二日目
少し吐いたあとに突然の心肺停止となり
心肺蘇生にも反応せずそのままお亡くなりになった

病理解剖の結果は
肝臓に転移した癌から腹腔内への出血
つまり癌が破裂してしまっていたわけだ
恐らく家におられても同様なことが起こっていただろう
その場合は冷たくなった状態で
発見される可能性が高い

家には施設に入所することになっている
認知症の奥様がおられるだけ
ということでしたから