私たちは五感を通して入ってくる刺激によって
覚醒し 思考し 行動していきます
刺激を受け取る機能が認知機能ということになります
加齢とともにこの認知機能が落ちていくのは
仕方のないことですが
五感を日々働かせることによって
ある程度維持が可能なのではないかと思います
筋肉は使わなければ細り 弛緩し 力を失います
特に高齢者は入院などで動かなくなると
あっという間に筋力が衰え
歩くことすらできなくなることがあります
しかし日々使っていればその力を維持し
加齢による筋肉の衰えを遅らせることができます
おそらく認知機能を維持するためには
同様に日々使い続けることが大切なのでしょう
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ほとんど食事を食べないとのことで
栄養サポートチームのラウンド対象となった85歳女性
もともとひとり暮らしで自分で食事を作るという
自立した生活されていたそうですが
上腕骨骨折のために入院となりました
腕の骨折ですから基本的には歩いたりすることは可能なハズなのですが
入院数週間で一気に認知症がすすみ
ベッド上から動かず 問いかけに反応せず
自分で食事を摂らず 食べさせてもほとんど食べない
という状態になってしまいました
一人暮らしという状況で
フルに働かせてきた認知機能を
入院を契機に使わなくなるとたちどころに出現した認知症
精神科医に聞くと この状態からもとに戻すことは
もはやむつかしいとのことでした
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最後まで元気に生き抜くためには
心も体も用心深く動かし続ける
ということが肝要なようです