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地球に住めなくなる日~「気候崩壊」の避けられない真実 デイビッド・ウォレス・ウェルズ

2020年07月05日 | 
 特別過激なことが書いてあるわけでもないし、知られざる真実でもない。いろいろなところで指摘されている事実なのだ。
 だが、こうしてまとめて書かれるとたしかに「衝撃の事実」なのかもしれない。だがこれはもうすでに(指摘されているように)起こりつつあるのだ。
 すでに起こっているのだが「まだら」に起こっているせいで「最近異常気象だよねえ」と言うだけで本当の危機感がない。
 日本だって、昨日も大きな川があふれ、大型台風、ゲリラ豪雨、堤防の決壊などもう起こっている。(関東の大雪は地球温暖化のせいだと思うが、最近何度も大雪だ。)災害の被害額は相当なもので、つまり地球温暖化でとんでもない損失をすでに被っているのだ。僕自身は関係なく家の中でのうのうとしている。危機が過ぎれば、防災品チェックしなきゃねとか言ってそれも忘れる。
 世界の100都市浸水と書いてあるが、今すぐ海に沈むわけではない。堤防築いたりして相当生き残るだろう。が、すでに東京は大雨のたびに浸水している。「100都市浸水」という書き方が危機感をあおるようなところがあり、が危機感をあおるもなにも、そのとおりなのだが、具体的に自分に当てはめればこんなものかというのが実感になってしまう。
 なにができるか?何も書いてない。いや書いてあるのだが、みんなやらない。やっているかもしれないが、国をあげて二酸化炭素を出し、反対勢力をねじ伏せている。負けるに決まっている。「自分ができることをやればいい」なんて嘘っぱちだ。この状況を変えるのは政治しかない、政治を変えるしかないのだが、政治こそ絶望的な状況だ。
 このぼくのブログの人気記事は大予言だ。地球の危機的状況はみんな知っている。それなのにみんなへーきだ。恐ろしい。
 はっきり僕は絶望している。
 50年後、人類は生き残るだろう。人口は減るかもしれないが、金持ちはクーラーの効いた大邸宅でのうのうと暮らし、融けた北極でクルーズを楽しみ、多くの貧民が夏になるたび、あるいは災害のたびに死ぬ。さらに言えば、金持ちの一部はこのような本を繰り返し書いて、政治と自分以外の人間の無作為を非難し、大金を災害救助のために寄付でもして、しょせん「はした金」に過ぎず、自己満足しているだろう。
 いっぽう楽観もしている。自分が死ぬまであと10年が20年だから、昔の天気はこんなじゃなかったと言って死ぬだろう。
 飛行機には乗らず(いや乗るかもしれず)、できるだけ車に乗らず、自転車をこぎ、でも暑ければ、雨降りそうなら無理はせず、節電できるところはして、そんなことより政治を動かすしかない、こんなブログを書き、ツイートし、できたら職場で、それから隣のおばちゃんと政治の話をし、すこしでも世の中を変えられないかと思い、できるはずもなく、絶望し、しょうがないでもやれることはやったと自己肯定して死ぬのだ。ちょっと鬱かもしれない。