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A DAY in 世界遺産 熊野古道

2007年02月08日 | せずにはいられない・・旅の話
A DAY in 世界遺産 熊野古道



日帰り新潟。 日帰り大阪。
1時間の軽井沢滞在の往復・・・。

そして、とうとうやってしまった。

”日帰り 南紀白浜”。




事務所で何やら、もめていた。

何となく聞こえてきたのは、
どうやら、和歌山までどうしても
行かなければならないけれど
遠すぎて、時間の調整がつかない、と
社長と総務が困っているようなのだ。

いつもの私は、その二人の話に入っていくことはしないのに、
突然、無意識に近く席を立ち、

”私、代わりに行ってきましょうか??”

と言った。

社長は即、安堵したように
”じゃあ、頼むよ”。


総務をはじめ、部長たちが
真剣な顔をして、

”本当ですか?すごく遠いですよ。
山の中ですよ!”

とインターネットで地図までプリントアウトして
私のところへ来る。

どうやら、南紀白浜までは、
朝とても早い時間の羽田発の飛行機と
夜遅い時間の飛行機しかなく、
電車だと、6時間は、かかる。
さらに、そこから車で1時間半・・・。

”山の中 もしかして、世界遺産の熊野 ”

”その近くです・・・。

もう、私の心はワクワクしかなかった。

何も考えずにこの話にのったのも、
そう、熊野の神々が私を呼んでるに違いない。


お地蔵様が道沿いに。




熊野地方は”神仏習合”の聖地。
平安時代の後期から、熊野こそが
阿弥陀如来や千手観音のいらっしゃる”浄土”とされ、

この世の浄土を垣間見て、来世のご加護をお祈りするために
人々を蟻に例えて、
”蟻の熊野詣”といわれるほど、人々が押し寄せた。


私は一応、仕事なので、カチッとした服装に
ヒールのある靴、といういでたち。

でも、用事は昼過ぎから。
朝早く到着してからと、
用事が終わってから夜の飛行機が飛ぶまでの時間、

やはり”熊野古道”を歩いてみたい


神々しい滝尻王子の社




藤原秀衡の妻が熊野詣の途中で
産気づきこの場所に赤子を産み落としたといわれる
滝尻王子が、熊野古道の出発点。

私は、また何も考えずにカメラを携えて
古道に分け入った。

古道の入り口。神々に導かれて。



登りはじめると、急な坂になり、
あっという間に”道無き道”、いわゆる”けもの道”となる。

木の根につかまり、次の足場を探す・・・。

まわりに誰もいなかったのが幸いだが、

一人女性が、黒いスーツをきて、ヒールの靴をはいて
この山中のけもの道を木の根につかまりながら
這い上がっている姿・・・
なんとも、いえない姿だっただろうと、思う。

神様もすぐに、そんな私を見つけれくれて

”ざわざわざわ・・・・”
”さらさらさら・・・・”


言葉で表現できないのが非常に残念なほど
風と木々の葉を色々な音色にかえて
メッセージを送ってくる。

そして、高い木々から
深い山のところどころに、
まるで、そこに神様が座っていらっしゃるかのように、
光が、差し込む。


道無き道に、神様が。



険しい道を登りながら、こんな言葉を思い出す。

”健全な魂は、健全な肉体に宿る”

そう、都会で車や、エレベーターに乗りなれている私に
渇を入れられたような気がする。

ゲルマニウム温浴20分した後のような汗をかく。
銀座ITOYAの9階までの階段を何往復もしたかのように、
足がガクガク、腿がヒクヒク笑い出した。




この道を平安時代からの、昔の人たちも歩いた。
歩いていく先は、”熊野本宮大社”。
こんな辛い思いをしてまで何故行くのだろう。

”幸せ”を求めて。

私も、"幸せ”を求めて・・・。

古来も、現在も、魂は同じ旅を続ける。


野中の清水


どのくらいたっただろう・・・。

運転手さんが、杖を持って追いかけてきた。

”そんな靴で、無茶ですよ!”

そろそろ用事の時間も迫っているので
来た道を帰ることにした。

どこで落としたかは分からないが、
あまりに夢中でけもの道を歩いていたために、
どこか山中で、真珠のブローチを落としてしまった。

きっと、女の神様がいて
それが欲しかったんだろうなあ・・・と
神様に差し上げた、と思ってあきらめた。


用事を滞りなく済ませ、車でさらに1時間弱。

やっと"熊野本宮大社”にたどり着く。



この階段の上に神々のお社が・・。

3本足のヤタガラス



ヤタガラスは、どこかで見た記憶があるはず。
そう、サッカー日本代表のマークになっている。

このヤタガラスは、熊野本宮大社のもので
神の使者とされ、智・仁・勇 または 天・地・人を
表すとされる。


厳かなお社


きっと、あの古道を何日もかけて歩いてきた人は
この厳かな、神々しいお社を見たとたん、
涙が止まらなくなることだろう。

荘厳と静寂につつまれたそこは、
まさに

"スピリチュアル・サンクチュアリ”。


偶然、俳優の原田芳雄さんも参拝に来ておられた。



またいつの日か、
今度は熊野三山をすべてまわれる日程で
訪れたい。

きちんと、

”健全な肉体”に鍛えなおしてから・・・・。


自分自身に謙虚になって、
神様の声が聞きたくなったら、



是非、スニーカーに、杖をもって熊野古道へ。










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