YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

花咲くスイーツ〜花煎(ファジョン)〜

2022-03-15 06:00:00 | 食べもの



白玉粉を丸く伸ばして焼いたお餅です。季節の花をのせて華やかに。韓国の宮中料理として伝えられ、現在は桃の節句や祝いの席などて食べられているとのこと。春菊の葉やドライフルーツなども使われるそうです。



このスイーツは叔母の家に遊びに行った時、ご馳走していただいて知りました。80才を超えても相変わらず元気な叔母は、3分クッキングのレシピをwebからダウンロードし、さらにアレンジも加えて振る舞ってくれました。すごい!!!



叔母が作ったものはイタリアンパセリとドライフルーツ、そして桜の塩漬けを使っています。

あまりの可愛らしいに、自分でも作ろうと、部屋を見回すと、キッチンのグリーンコーナーにちょうど良いものを発見!



ニンジンの葉っぱに、白菜の芯から咲いた花、そして直売所から連れ帰った100円ミモザ…



白玉を作る要領で粉と水を混ぜ、30分寝かせてから、形を整え焼くだけです。中火で4分くらい焼くとお餅のように、底が少し膨らみます。裏返してさっと焼けば完成。


最初は焦げてしまったり、粉っぽくなったり…

3回目にして裏返す時もクッキングシートの上で焼くとうまくいくことがわかりました♪
それと花や葉はしっかりと埋め込むようにすると良いようです。



これ、簡単でいいですね。
アイスクリームにトッピングしたら雪見だいふく風になりました。

次はビオラの花でやりたいな…
皆様もお試しください。


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和菓子に挑戦!イチゴ大福!!

2022-03-06 06:00:00 | 食べもの



イチゴが美味しい季節。たまには手作り和菓子に挑戦なんてどうですか?小豆は、炊飯器で茹でて、皮は白玉粉で作ります。意外と簡単でびっくりです。



まずは小豆を茹でる。

小豆を煮るなんて、考えただけで面倒そう(^^;;
でも…、安心してください!!!
炊飯器で簡単にできちゃうんです♪

手順はたったの3つ。

1 材料を計量する
2 炊飯器にセットしてスイッチを押す①
3 炊飯器にセットしてスイッチを押す②

これだけ!!!

材料は

1回目
小豆…150g
水…600cc

2回目
砂糖…1カップ
塩…小1/2
水…1カップ

1回目はあずきを洗ってからセット。
2回目は一度茹で汁をこぼしてから②を追加してセット

炊飯器によって水加減は異なるようですが、餡子風にしたい場合は豆がかぶる程度の水で良いようです(上の分量は茹で小豆の場合)。

炊き上がったらフードプロセッサーでガーッて潰すと、水分を吸ってあんこっぽくなります。

炊飯器がやってくれるので手間いらずですが、そんなに待てるかってときは、お店でこし餡を買ってきましょう(笑)

次に皮をつくります。

白玉粉…100g 
砂糖…50g
水…120cc

材料を耐熱容器に入れてよく混ぜたら、600wのレンジで2分(ラップを忘れずに)

一度取り出しよく混ぜてからふた1分半。

半透明になったら(ここ大切)、片栗粉の上である程度冷ましてから8つに分けて丸めます。

最後に皮で餡と苺を包みます。

皮を掌で広げ、そこに餡で包んだ苺を置く。そこの部分を閉じたら掌でコロコロ転がして形を整えます。

出来上がり!



自分で作ればより美味しい!
是非お試しください。

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だいだいマーマレード

2022-02-19 06:00:00 | 食べもの



鮮やかな色とほろ苦さが特徴のだいだいマーマレードとだいだいピール。普段は捨ててしまう部分も手間をかければ、味わい深い一品に。「だいだい色」の語源である鮮やかなオレンジ色。ピールはチョコレートをかけてショコラオランジェにしても美味しいです。

まずはリンゴを巻くような要領で皮を薄くくるくるとむきます!
無農薬でない場合は、塩でよく洗ってから切るといいそうです。


あとで調べたら、オレンジをむくように8等分くらいにしてから、白い部分を削ぎ取る方法もありました。そちらの方が簡単だったかな?

最終的に皮は千切りにします。



皮だけ3回茹でこぼして、水にさらしたあと、果汁と砂糖、袋に入れた種(お茶パックがなかったのでコーヒーフィルター使用⤵︎)を入れ弱火で煮ます。

砂糖の量は全体の60〜70%くらい。なる時間は少しとろみがつくくらいまで。20分ぐらいだったかなぁ?
皮が柔らかくなって、全体にとろっとしたら完成です。



ほろ苦さと酸味が絶妙♪

ヨーグルトやアイスクリームに良く合います♪



こちらはだいだいピール↓


皮を剥くとき、白い部分は残します。まずは茹でこぼしをしたあと、水に一晩つけ、それを2〜3回繰り返して苦味を抜きます。

砂糖はジャムより多めの80%ほど。
柔らかくなったら網に乗せ、3日ほど良く乾かします。



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赤味噌と白味噌〜寒仕込みのお話ー

2022-02-13 06:00:00 | 食べもの


味噌作りの季節です。
味噌は茹でた大豆と麹、そして塩からできる日本を代表する調味料の一つ。菌の力を借りて発酵させることで、シンプルな素材が大変身。しかも長期保存が可能になります。先人の知恵はほんと、素晴らしい。雑菌の少ない寒い季節は味噌作りに最も適しています。



大豆と米麹。
それに塩。

まずは米麹に塩を混ぜていきます。満遍なく混ぜることで、麹菌がカビることなく発酵してくれるとのこと。塩の殺菌作用、たいしたもんだ!!



つまり適当に混ぜるとカビちゃうらしいので、一生懸命かき混ぜます。
何度も何度もかき混ぜます。
これでもかというくらいかき混ぜます。



おおー。
混ざってる!!!

菌の世界は数がものをいうようで、味噌づくりで活躍してほしい「麹菌」が、他の菌より多数であれば、他の菌は繁殖できないんだとか。

よって、味噌や醤油、日本酒の仕込みは雑菌の少ない寒い時期と昔から決まっているのです。小寒から大寒にかけてがベストシーズンということで、これを「寒仕込み」と呼ぶわけなんですね。生活の知恵。昔の人すごい!!

次に大豆を潰します。



フードプロセッサーやすりこぎなどを使って潰しても良いのですが、自分の手で混ぜることで、自分がもつ常在菌が大豆に移らそうですよ。



ここがポイント。

自分の常在菌が混入された味噌を食べると、自分の胃袋が「この味噌は自分と同じ匂いがするぞ」と認識するそうです。なので、体にいいんだって。



それなので、ベタベタと触りながら、グニグニと潰していきます。気分は粘土細工。

苦労の末、豆が全部潰れたら、最初に混ぜておいた米麹(1kg)と塩(0.5kg)に、豆を入れて、これまたよく混ぜます。



そうそう、容器はバケツでした。アルコール消毒してから使います。



キッチンペーパーに焼酎をつけて拭き取ればOK

よーく、よーく、よーく混ぜたら、次は丸めて空気をしっかり抜いていきます。ペチャペチャと手に叩きつけながら丸めたら容器の中へ。空気に触れないようにばっちり詰めることも雑菌を繁殖させないために大切なのです。



ちなみに容器やビニル袋もアルコール消毒。

ぎゅうぎゅうと押し込んでいきます。



そして、最後はビニル袋をねじり上げながら、完全に中の空気を押し出します。味噌が山型になるように詰めておくのがコツなんだとか。



これで仕込みは完成!!
カビ除けのお守り代わりにカラシを置きました(写真上部)。ワサビや唐辛子でもいいそうです。

あとは半年以上寝かせれば出来上がり。風通しの良い冷暗所に置いておきます。

このとき、白いカビが生えてきても問題ないそうですが、黒いカビを発見したらすぐに除去。

半年後、夏を過ぎた頃には色が変わってきます↓


 

まったく別物!?
メイラード反応っていうらしいです。

これが赤味噌。田舎味噌です。
長期間保存が可能なため、材料が手に入る時期に大量に作っておくことができます。

一方、白味噌は1〜2週間発酵させて完成になります。そのために麹の量を増やして作ります。半年くらいしか保存ができませんから、塩もたくさん必要でなく、甘めの味噌が作れます。

風味よく、味もまろやかな白味噌の欠点は、作り置きができないこと。「一度に大量作戦」はできませんから昔は1年中材料が手に入りやすい京の都で作られていたため、「西京味噌」と言われまいました。

白味噌は短い期間で発酵させるため、米麹の量が2倍ほど必要な贅沢品。この米麹が短期間でちゃんと分解するよう、まずは細かく刻むのです。 



うひゃ〜
面倒くさい!!!!!

米をちまちまちまちま刻むのですよ…

この単純作業を繰り返すうち、いつのまにか味噌への愛情が育っていきます。

「美味しくなーれ、美味しくなーれ」

心でつぶやきながら刻むこと2時間以上(初心者のため時間かかり過ぎ)。



赤味噌よりも少し少なめの塩と混ぜます。

大豆は皮を取り除きながらよりクリーミーに潰します(これもひと手間)。



後の手順は赤味噌と一緒です。

2週間ほどで食べられるようになります。
自分で作ったお味噌はやっぱり美味しい!!

味噌汁とか西京焼きとか…




赤白、それぞれの味を楽しめるなんて、なんで贅沢!!!
やっぱり手作りは無条件に美味しいです!!!

味噌といえば和食のイメージですが、白味噌のスープに豆乳を投入して、洋風の味噌シチューにしても美味しいです。





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チョコレートのお話

2022-02-08 06:00:00 | 食べもの



バレンタインデーが近づいてきました。チョコレートの季節。原料のカカオの学名はTheobroma cacaoTheoは神、bromは食べ物、スウェーデンの自然科学者リンネが名付けました。チョコレートは歴史的にも植物学的にも興味深い食べ物なのです。


@大船フラワーセンター展示パネル(2020)

カカオの原産地は熱帯アメリカを中心とした、赤道を挟んで北緯20度から南緯20度までの地域。

直径3cmほどの花は、幹から直接咲く「幹生花」。1本の木に1万もの花を咲かせるんだとか。



もちろんすべてが実るわけではなく、無事受粉し、さらに病気や虫などから回避できたものだけが、カカオポッド(実)となるのです。



成熟したカカオポッドを割ると、中には白い綿状の果肉(カカオパルプ)に包まれた種子(カカオ豆)が確認できます。



白い部分がカカオパルプ。真ん中が種子です。

カカオパルプは、ライチやリンゴのような香りと酸味があり、現地では食用されます。最近は日本でもチョコレート専門店などで飲むことができます。


カカオポッドから種子を取り出すためには、カボチャのように硬い果皮を一つ一つナタで割らなければなりません。


2015年に参加したWSの展示写真より

現地では一つ一つ手作業とのこと。

実が割れた後、さらに発酵の工程に入ります。その際、基本的にはカカオパルプは取り除かずに一緒に発酵させるようです。発酵させ乾燥させると、自然にとれるため、あえて取り除くという手間はかけないってことのようです。




発酵の方法としては、バナナの葉が手に入る地域ではそれに包み、それが手に入らない地域では木箱に入れるのが一般的なんだとか。


2018年に参加したWSの展示写真より

藁に納豆菌がいるように、バナナの葉にもカカオを発酵させる菌がいるんだそうです。

1週間ほどで発酵は完了。その際、カカオパルプが発酵した「カカオ酒」なるものができるらしく、これは現地に行かねば飲めないとのこと。いつか飲んでみたいものです。

乾燥は基本天日干し。再発酵しないよう水分が6%以下になるまでよく乾かします。

2015年に参加したWSの展示写真より

ここまでの作業は、基本的に原産地で行われます。そして、厳しい基準に合格したカカオ豆だけが、日本へと輸入されてきます。長い道のりだぁ〜



この麻袋1杯でだいたい60kg

このカカオ豆からいよいよチョコレート作りに突入するわけです。



まずは種をローストし、皮を剥きます。中から出てきたものがカカオニブです。



皮をむいた分一回り小さくなりました。




驚いたのはチョコレートっていうのは、このカカオニブを砕いて攪拌するだけでできちゃうこと。




火は使わなくてよいのです。

カカオ豆の40~50%は油脂でできているため、摩擦熱でこの油脂が溶け出し、ペースト状になります。



すでにチョコレートの様相ですが、このカカオニブペーストはそのままではものすごく苦いです。

神の食べ物と呼ばれたマヤ文明。その頃のカカオは、スイーツではなくエナジーフード。この苦い液体をパワーに変えていたようです。

というわけで、ここで砂糖を投入。



砂糖を混ぜて、初めていつものチョコレートになるわけです。ですから昔は高級品。

南米からヨーロッパに渡ったことで今のチョコレートが誕生しました。

南米ではモレソースなど、カカオを使った肉料理に合うソースや飲み物としての食文化が育ったようです。



攪拌すること10分。
油脂が溶け出したことでツヤもでてきました。

これを型に移し冷やします



そして出来上がったチョコレートがこちら↓



通常食べている舌触りの良いチョコと違い、この手作りチョコは豆の粒が残っていてざらつく感じがありました。それをなくすためには、コンチングという「練り」の工程が必要らしいのですが、その手法を確立したのが、スイスチョコ老舗の創立者、リンツさんだそうです。

ここから先の工程はお料理ページで検索ください。




ちなみに、カカオニブをすり潰し、ドロドロ溶けたものは「カカオリカー」、そしてそれを固めたものは「カカオマス」と呼ばれます。

そしてカカオリカーから分離された油分は「カカオバター」その残りが「ココアパウダー」。


ココアパター@大船フラワーセンター

ココアは、この油分のないココアパウダーを溶かしたもの。そしてホットショコラ(ホットチョコレート)は油分のあるチョコレートを溶かしたもの。実はそんな違いがあったのです。



カカオ豆を焙煎する温度や時間、発酵のさせ方、そしてカカオそのものの品種によって、チョコレートの味はかなり変わってきます。

もちろん、カカオと砂糖の割合や他の添加物によっても味は千差万別。
コーヒーやワインのようにチョコレートの世界も奥が深い、深い…。


「チョコレートjourney」
@バニラビーンズみなとみらい店

いずれにしても、自然との関わりの中で食文化が生まれたんだと思うと、改めて食の世界もおもしろいなぁと…。

カカオ栽培についてはこちらの記事にも詳しく書きました


カカオ(アオイ科)

原産地:熱帯アメリカ/花は周年(日本では8月)


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