ラスト零・・生きている零戦

2013-02-07 22:29:54 | コンサート 公演 展覧会 フィギュア








世界で唯一飛行可能なゼロ戦が来日している。

サイパンで捕獲されて、調べられて、リンドバーグも乗ったそうだ。

塗り替えられて星がつけられた名残がある。
尾翼の番号も塗りつぶされていたそうだ。










「海軍零式艦上戦闘機五二型」
1944年にサイパン島で米軍海兵隊によって無傷の状態で捕獲されたゼロ戦。
米軍に調べつくされスクラップにされるところを民間に払い下げられ、POFにより、現在保存されている。
エンジンをはじめ多くの部品がオリジナルのまま飛行可能な世界で唯一の機体。
(展示説明書より抜粋)

ボランティアのスタッフのおじ様が、声をかけてくださり、とても親切に説明してくださった。
対戦中の難しいことやら、戦闘機の種類など、私にはちんぷんかんぷんだったが、大きなプラモデルのようなこのゼロ戦がかもし出すものに、胸がきゅんとした。
徹底的な重量軽減されていたということは、私にも見てわかった。

昭和14年生まれというおじ様・・(Kさんという)、あちこち走り回り私たちを連れまわし、おまけに立ち入り禁止のチェーンをはずしたりしてまで、細部を説明してくれた。

たくさんの戦闘機のプラモデルを作っていてよく知っている息子も一緒に説明してくれた。


7.7ミリと20ミリの弾丸もみた。それらが何処から発射されるかも見た。


展示会初日は全国から5万人が集まり、大変な騒動だったらしい。
何しろこの機体のエンジンをかけるということだったから。
入場できなかった人達は外からその音を聞いた。
遠方からやってきたのに入れなかったと暴れわめく人もいて、暴動一歩手前だったそうだ。ボランティアの人が矢面にたたされたって、ちょっと本音がこぼれるKさん。

また、オスプレイ問題で、クリントンさんがなかなハンコを押さず、来日が1ヶ月も予定より遅れたそうだ。





息子と一緒に見学していたのだが、国際政治の中でも安全保障が彼の専門分野なので、Kさんと著しく意気投合、
「これからの日本のためにしっかり勉強してください」
と、力強く肩を叩かれていて、母には少し眩しかった。

今世紀ではもう二度と来日することはない。
イベント主催者側は、日本の空で、この機体を飛ばしたかったそうだ。
この航空公園の敷地内でだけでも・・・という思いはあったようだが、叶わなかった。

位牌を抱いて見学される方もいらっしゃるということだ。

戦争は絶対してはいけない。

優れた戦闘機などというものが、本来の目的のために使われないことを願うばかりだ。