泣いた青鬼

2013-02-27 01:05:51 | 日記
ここのところ地震が多い。
久しぶりに携帯の緊急地震警報も鳴った。
猫もこの音には反応する。
もぐって眠りこけていた毛布からプレーリードッグみたいに首を伸ばして、キョロキョロしてから私と一緒にテーブルの下へ…

箱根山 富士山

噴火したらここまで火山灰は届く。

中国からは魔の粉が届く。

科学は進歩しても明日もわからぬ毎日。

それでも、日本は道徳教育をやり直そうとしている。

道徳教育の教材に「泣いた赤鬼」が良い…なんて話を耳にして思い出したことがある。

北海道は札幌
娘が通っていた幼稚園では、毎月劇をした。
先生も親も子どももみんな順番に役がまわる。
ほとんど即興劇。

ある時、先生だけが

「泣いた赤鬼」

を演じた。

赤鬼はマリオ
青鬼はトヨサワ

(この幼稚園は先生を先生と呼ばない)

この日はいつもの即興劇とは違った。
マリオとトヨサワは、ちょっと打ち合わせをいつもより念入りにして稽古もしていたらしい。

見ながら子どもも親も、みんな泣き始めた。

そしてさらに子どもが驚いた。

マリオ赤鬼が泣く最後の場面から、トヨサワ青鬼がボロボロ泣きはじめた。
泣くのは赤鬼だろ?
それにつられてマリオ赤鬼も本当に泣き出した。
鬼役の2人が男泣きしている。
いつもみんなを笑わせることに一生懸命の若い2人の青年が子ども達に抱きつかれても泣いていた。

小さな子ども達にも、何故トヨサワが泣き出したかわかっていた。

トヨサワは、なんでこんなに泣いているのか困惑しながら、止まらない涙を隠さなかった。

この幼稚園の素晴らしいところはこういった場面で気付かされる。

先生も、教えるだけじゃない。
先生も、さらに学ぶことがある。

明日のことはわからない。
だから大切なことを忘れずに過ごさなくちゃ。

おやすみなさい。また明日…