はせがわクリニック奮闘記

糖質制限、湿潤療法で奮闘中です。
パーキンソン病にはグルタチオン点滴を
癌には高濃度ビタミンC点滴も施行中です。

風速41m

2015年08月25日 | 日記
台風15号が珍しくも熊本を直撃しました。
16年ぶりの直撃だそうです。
熊本には滅多に台風が来ません。
九州山地のおかげで、宮崎方面にそれた台風の影響を、熊本はあまり受けません。
そして、長崎よりも左にそれた台風は、なぜか右にカーブせずに、直進して、台湾、中国の方へ行ってしまうことが多いからです。

今日は、午前中を休診としました。
開業以来初めてのことです。

瞬間最大風速41mは、木造2階建てのクリニックを震度3以上に揺るがせました。
これも初めての経験です。
クリニックの被害としては、駐車場案内の看板が、完全に破壊されて、吹き飛ばされたことだけでした。

ニュースを見た限りでは死者は出ていないようです。
雨が降らない、” 風台風 ” であるならば、熊本の台風対策は、高いレベルで完成されているということでしょうか。

振り返れば、平成3年に長崎を襲った台風19号の時も、熊本県での死者は1人だけでした。
40代後半の男性でしたが、強風に窓ガラスがたわみだしたので、ガムテープを使い、補強しようとしたのです。
その瞬間にガラスが破裂して、破片が胸腹部に突き刺さったのです。
その男性は、当時の私の職場に出入りするレントゲンや廃液関係の業者さんでした。
そして、彼の父親Yさんは私を主治医としておられました。
すぐに、おくやみを申し上げたのですが、Yさんの反応は、” 運命だから。 ” という淡々としたものであったことを記憶しています。
そのYさんは、その後20年近くも、私を主治医として追いかけてきてくれました。

Yさんの初診時の頃の様子も、昨日のことのように覚えています。
息子の嫁に連れられて来院されたのですが、主訴は腹痛でした。
診察すると、腹痛ではなく季肋部痛でしたので、胃か十二指腸のトラブルが懸念されました。
そこで、胃カメラ検査を施行したのですが、巨大な胃潰瘍ができていました。
おそらくは出来てから10日くらいは経っていると思われる所見でした。

私は、何故、もっと早く連れてきてもらわなかったのかと尋ねました。
Yさんの答えは、” また勝手に冷蔵庫を開けて、何か食べたんだろうと怒られるから..... ” というものでした。
確かにきつそうな嫁で、私もチョッピリ苦手とするタイプでした。