筆者は慶應義塾大学医学部放射線科の現役の講師です。1948年生まれですので64歳でしょうか。
アメリカ留学で見聞した乳癌の摘出術における乳房温存療法が日本では殆ど実施されていないことに異を唱え、
1988年に文藝春秋に、”乳がんは切らずに治るー治癒率は同じなのに、勝手に乳房を切り取るのは、外科医の犯罪行為ではないか”
を発表しました。
その時点で著者は、もう医療界での出世は望めないし、院内では村八分だろうと腹をくくったそうです。
この本はベストセラーになっており、医療関係者専用サイトである、”m3.com”でも様々なドクター達の意見が寄せられています。
そのほとんどは、”まともに相手して本を買うのは著者を利するだけだ。”というものでした。
しかし、一つだけ面白かったのは、”この著者は、例えば自動車会社の社員が『自動車なんか乗ってはいけない』と言っているのと同じですよね。
世間の常識では、こんな人は『クビ』ですよね。”というものくらいでした。
私の読後感は、私自身がうすうすとオカシイナと思ってきたことが明確になり、とても興味深いものでした。
この本の内容については、少しづつ紹介していきたいと思います。
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