俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

木の実独楽(このみごま)

2008年10月09日 | 俳句

『その香り 引かれ行く先 金木犀』
(そのかおり ひかれゆくさき きんもくせい)

『秋の旅 路線で変わる 艶がある』
(あきのたび ろせんでかわる いろがある)

『秋日和 三日続けて 晴れマーク』
(あきびより みっかつづけて はれまーく)

『山の辺の 道先案内 柿伝い』
(やまのべの みちさきあんない かきづたい)

『しなやかに 色消して降る 秋の雨』
(しなやかに いろけしてふる あきのあめ)

『我に似て 弾けて止まる 木の実独楽』
(われににて はじけてとまる このみごま)

『我が宿の 簾を揺する 秋の風』
(わがやどの すだれをゆする あきのかぜ)

『君待つと 想い伝えよ 秋の風』
(きみまつと おもいつたえよ あきのかぜ)

『栗飯を 握りにしても 残りあり』
(くりめしを にぎりにしても のこりあり)

『秋萩は 咲きても散りても 風の中』
(あきはぎは さきてもちりても かぜのなか)

『身にしむや 空の光の 戸惑いが』
(みにしむや そらのひかりの とまどいが)

『秋の空 冷たさ増して 昼の月』
(あきのそら つめたさまして ひるのつき)

『渋柿の たわわに実る わびしさよ』
(しぶがきの たわわにみのる わびしさよ)

『秋風や 草刈り済んだ 地にも吹け』
(あきかぜや くさかりすんだ ちにもふけ)

『草の露 結びしはじめ 芯のあり』
(くさのつゆ むすびしはじめ しんのあり)

『露の玉 壊れて残る 露の種』
(つゆのたま こわれてのこる つゆのたね)