俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

秋深し

2008年10月18日 | 俳句

『眠れぬ夜 もう肌寒く 毛布巻く』
(ねむれぬよ もうはださむく もうふまく)

『見上げれば 雲間の月の 微笑みぬ』
(みあげれば くもまのつきの ほほえみぬ)

『秋一語 寂しと言えば 淋しかり』
(あきいちご さびしといえば さみしかり)

『過ぎし日を 忘れ得ずして 長い夜』
(すぎしひを わすれえずして ながいよる)

『秋に見る 鉢に一輪 仏桑花』
(あきにみる はちにいちりん ぶっそうげ)
                 仏桑花=ハイビスカス

『渡り鳥 見つれば我も 空を飛ぶ』
(わたりどり みつればわれも そらをとぶ)

『野晒しの 苔生す石碑 秋の風』
(のざらしの こけむすせきひ あきのかぜ)

『咳堪え 息を呑みこむ 夜寒かな』
(せきこらえ いきをのみこむ よさむかな)

『秋深し 日毎夜毎に 名残あり』
(あきふかし ひごとよごとに なごりあり)

『銀杏の木 黄葉せずに 散るなかれ』
(いちょうのき こうようせずに ちるなかれ)

『物言えば ぐぁん公案と 秋の風』
(ものいえば ぐぁんぐあんと あきのかぜ)

『あの道に 我を招くや 秋の暮』
(あのみちに われをまねくや あきのくれ)

『昔なら 決闘舞台 芒原』
(むかしなら けっとうぶたい すすきはら)

『芋の露 露に変わりが あるじゃなし』
(いものつゆ つゆにかわりが あるじゃなし)

『日と月と 日と音ならば 明暗じゃ』
(ひとつきと ひとおとならば めいあんじゃ)

『明暗を 分けて月夜の 淀の川』
(めいあんを わけてつきよの よどのかわ)

『総選挙 立つも立たぬも 爽やかに』
(そうせんきょ たつもたたぬも さわやかに)

『脳衰に 小首傾げる 案山子かな』
(のうすいに こくびかしげる かかしかな)

『藁塚を 数えて歩く 明日香道』
(わらづかを かぞえてあるく あすかみち)

『海底に 身沈めて見る 秋の空』
(かいていに みしずめてみる あきのそら)

コメント (1)
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