集落の中央を流れる薄川に沿って上流に進むと扉温泉に突き当たる。
そこには小さな砂防目的のダムがあって、その小さな湖面を取り囲むように雑木林が続いている。
温泉には地区の財産区が管理する入浴施設があり、山奥にもかかわらず連日大勢の人が、かけ流し温泉を楽しみに訪れている。
入浴施設の隣に畳の会議室が備えられ、地元の団体等に利用されている。
会議して温泉を浴び、併設の茶店の様な食堂から料理を取り寄せて一献する。
ここの山菜料理は逸品である。
先日久しぶりにその施設を訪ねた。
里はもうとっくに葉桜なのに、ここでは染井吉野が満開であった。
雑木林にコブシや桜が咲いて、芽吹きが始まったばかりの木々が薄絹の様にかすかに色づいていた。
素人の山菜狩りにはまだ早いようだ。