桑の実
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/26/fbbc59b94d6c00338444097d91d92e26.jpg)
養蚕が国の命をつないでいた頃、我が集落は桑の畑に埋もれていた。
時は移り、養蚕は姿を消して、桑は珍しい植物になった。
最後まで頑張っていた近所の養蚕農家が蚕と決別して10年ほどになる。
その家に管理を依頼していた、少しばかりの桑畑がか返された時は、正直言って困惑してしまった。
思案の末に、重機を入れて桑株を抜去した。
その時、平成何年ここに桑畑ありと、隅の1本を記念に残した。
残された記念樹は育ち、小鳥たちのために毎年美味しい桑の実を提供してきた。
天候に恵まれて今年の実りは順調である、我々もお相伴にあずかろうと、指を紫色に染めて少しだけ摘んだ。
口に入れると甘酸っぱい昔のままの味が広がって、種を噛む時の感覚が何とも快かった。
当市の四賀地区では桑の実ジャムが隠れた特産品になっているらしい。
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養蚕が国の命をつないでいた頃、我が集落は桑の畑に埋もれていた。
時は移り、養蚕は姿を消して、桑は珍しい植物になった。
最後まで頑張っていた近所の養蚕農家が蚕と決別して10年ほどになる。
その家に管理を依頼していた、少しばかりの桑畑がか返された時は、正直言って困惑してしまった。
思案の末に、重機を入れて桑株を抜去した。
その時、平成何年ここに桑畑ありと、隅の1本を記念に残した。
残された記念樹は育ち、小鳥たちのために毎年美味しい桑の実を提供してきた。
天候に恵まれて今年の実りは順調である、我々もお相伴にあずかろうと、指を紫色に染めて少しだけ摘んだ。
口に入れると甘酸っぱい昔のままの味が広がって、種を噛む時の感覚が何とも快かった。
当市の四賀地区では桑の実ジャムが隠れた特産品になっているらしい。
高価なキュウリの種を、小さなポットに蒔いて、日が暮れると家の中に取り込み、過保護な位に気遣いして、その芽生えを楽しみに待ったけれど、この回はついにどのポットからも双葉を見ることが出来なかった。
川沿いの道で、本葉を伸ばした立派な瓜苗を見つけた。
あっちにもこっちにも、なんとまあ無造作に生えていることか!!
悪名高きアレチウリの芽生えである。
このまま放置したら、国中がアレチウリに占拠され、生態系に重大な影響を与えるかも知れないという危機感から、行政を挙げて駆除を呼びかけている。
しかし拡大こそすれ衰退の兆しは全く見えない。
この帰化植物の原産地はカナダだと聞いた。
カナダでは国土一面、この棘棘瓜で覆われているのかな?
アレチウリの芽生え
川沿いの道で、本葉を伸ばした立派な瓜苗を見つけた。
あっちにもこっちにも、なんとまあ無造作に生えていることか!!
悪名高きアレチウリの芽生えである。
このまま放置したら、国中がアレチウリに占拠され、生態系に重大な影響を与えるかも知れないという危機感から、行政を挙げて駆除を呼びかけている。
しかし拡大こそすれ衰退の兆しは全く見えない。
この帰化植物の原産地はカナダだと聞いた。
カナダでは国土一面、この棘棘瓜で覆われているのかな?
アレチウリの芽生え
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山際の道を下って、川沿いの道に出ると周りに早苗が風にゆれる緑の水田が広がる、朝のウオーキングコースである。
今朝 足音に驚いたらしいカルガモの親子が、畔の草むらから水田に逃げ込んで様子を窺っていた。
あいにくカメラを持っていなかったので、家に帰ってから再度親子を訪問した。
あぜ道の同じ場所に母鳥がいて、雛たちはお腹の下に居るらしい。
近づくと母鳥が口を開いて威嚇した、やんちゃなひな鳥が一羽這い出してきた。
母鳥が立ち上がって水田に入ると、雛は行儀よく一列に並び親の後に続く。総勢8羽ほのぼのとした風景である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/e4/00e75bc2111551057ede3c4a6ffb22ca.jpg)
父からの手紙(最終)
[私は十四日以来組の宿舎である官舎に組の次席の鎌田さんの部屋に泊まって毎晩組の清潔な風呂に這入ります。
食事は可野さん宅より一層質素ですが食費は月三十円位だそうです大変廉いですね。
可野さん宅に泊まっていればどうしても百円では足らないのですよ
色々書いたが実にこちらも大変忙しくて別々に便りを書いて上げられないから要二郎の方へも北のばあさんにも近所へもよろしく申し上げて置いて下さい。
私とて多少の修業は積んだ人間なんだから何年もいたら、それなりのものは得られると思う。
しかしお前さん方親子と別々に暮らすということも余りよい事ではない。一年や二年はよいが七八年か十年も一度もあわずに居たら結果は必ず悪くなるに決まっている。
たとえ金銭上で頭を悩ますことはないにしてもね]
父からの手紙はこれで終わる。
これからしばらくして、父は体調を崩し日本に引き揚げることになる。
日本国民が満洲国に王道楽土を夢見て疑いもしなかったころである。
そこはかとなく物悲しい。
今朝 足音に驚いたらしいカルガモの親子が、畔の草むらから水田に逃げ込んで様子を窺っていた。
あいにくカメラを持っていなかったので、家に帰ってから再度親子を訪問した。
あぜ道の同じ場所に母鳥がいて、雛たちはお腹の下に居るらしい。
近づくと母鳥が口を開いて威嚇した、やんちゃなひな鳥が一羽這い出してきた。
母鳥が立ち上がって水田に入ると、雛は行儀よく一列に並び親の後に続く。総勢8羽ほのぼのとした風景である。
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父からの手紙(最終)
[私は十四日以来組の宿舎である官舎に組の次席の鎌田さんの部屋に泊まって毎晩組の清潔な風呂に這入ります。
食事は可野さん宅より一層質素ですが食費は月三十円位だそうです大変廉いですね。
可野さん宅に泊まっていればどうしても百円では足らないのですよ
色々書いたが実にこちらも大変忙しくて別々に便りを書いて上げられないから要二郎の方へも北のばあさんにも近所へもよろしく申し上げて置いて下さい。
私とて多少の修業は積んだ人間なんだから何年もいたら、それなりのものは得られると思う。
しかしお前さん方親子と別々に暮らすということも余りよい事ではない。一年や二年はよいが七八年か十年も一度もあわずに居たら結果は必ず悪くなるに決まっている。
たとえ金銭上で頭を悩ますことはないにしてもね]
父からの手紙はこれで終わる。
これからしばらくして、父は体調を崩し日本に引き揚げることになる。
日本国民が満洲国に王道楽土を夢見て疑いもしなかったころである。
そこはかとなく物悲しい。
梅雨時の小道に積るほど大量の花を落とす柿の大木は、すっかり姿を消してしまった。
畑の畔にわずかに残った在来種の、小粒だが味の良い甘ガキの花を拾ってきた。
花には小さなスズラン型とこの型がある 雄花と雌花という人もいるけれど詳しいことはわからない。
小さなころスズラン型の小花に糸を通して首に飾った記憶がある。
記憶が連鎖して今年二月温かい国に行ったとき、香りの高い白い小花の首飾りをかけてもらった、そのひんやりした感覚を思い出した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/c5/35b16febd9bcc6b3f98f56842f1a64f0.jpg)
「それから洋服の件だが、実はもうラシャのジャンパーでは暑くてたまらんので可野さんから安い粗末な夏向きのジャンパーでも買って貰おうかと思っているが洋服が出来上がったらこちらから金を送ったら仕立賃を払って送って貰おうかどうしようか。
背広の上着は現場へ着てでなくても必要なんだが。
しかし忙しい時大変な手数だから苦心して送らなくてもいいよ。
それは前にも手紙に書いて置いたと思う。
子供も元気な由安心している、申し訳ないことだが伸泰の面影はすっかり忘れてしまって思い出せない。しかし今度あう時は驚くほど大きくなっているだろう。
こちらも柳が一斉に新芽を吹き路傍の芝草も二寸余り延びてきました。
しかし野菜は六月にならなければ食べられません。
*伸泰(弟2歳?)
畑の畔にわずかに残った在来種の、小粒だが味の良い甘ガキの花を拾ってきた。
花には小さなスズラン型とこの型がある 雄花と雌花という人もいるけれど詳しいことはわからない。
小さなころスズラン型の小花に糸を通して首に飾った記憶がある。
記憶が連鎖して今年二月温かい国に行ったとき、香りの高い白い小花の首飾りをかけてもらった、そのひんやりした感覚を思い出した。
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「それから洋服の件だが、実はもうラシャのジャンパーでは暑くてたまらんので可野さんから安い粗末な夏向きのジャンパーでも買って貰おうかと思っているが洋服が出来上がったらこちらから金を送ったら仕立賃を払って送って貰おうかどうしようか。
背広の上着は現場へ着てでなくても必要なんだが。
しかし忙しい時大変な手数だから苦心して送らなくてもいいよ。
それは前にも手紙に書いて置いたと思う。
子供も元気な由安心している、申し訳ないことだが伸泰の面影はすっかり忘れてしまって思い出せない。しかし今度あう時は驚くほど大きくなっているだろう。
こちらも柳が一斉に新芽を吹き路傍の芝草も二寸余り延びてきました。
しかし野菜は六月にならなければ食べられません。
*伸泰(弟2歳?)