12月5日(金)。快晴。最低気温-0.4℃,最高気温8.8℃。昨日の雨が幼虫のからだを濡らし,それが水滴になって付着していました。霜が降りていましたから,水滴が凍っていたかもしれません。幼虫はブロック塀や枯れ草でじっとしていました。
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植木鉢のスミレに置いて観察中の幼虫については,ビニル袋を被せて出て行けないようにしています。その袋に付いたまま脱皮したようで,脱いだ皮が残っていました。このことから,寒くても脱皮をすることがわかります。
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夜,一つの実験を試みました。翌朝はとても寒くなる見込みらしいので,幼虫に水滴を付けてみるという実験です。水滴を付けるのに霧吹き器を使いました。水滴が凍るはずです。このときなにか変化が見られるかどうか確認しておきたいのです。氷点下10℃ぐらいまでなら耐えられる可能性はあります。体内は単純な水分で満たされているわけではなく,グリセリン成分等を分泌して耐寒性を増すメカニズムが備わっています。幼虫で越冬する一定の個体が無事に春を迎えることを思うと,耐寒性が相当にあるとみるのが順当でしょう。
さらに,ツマグロヒョウモンの分布が年々東日本に拡大しているのは,それだけ環境への適応性がすぐれているからと考えてよいでしょうし,地球温暖化に伴なった変化とみてもよいでしょう。もともとこのチョウは,南方系のものなのです。
12月6日(土)。快晴。最低気温-2.9℃,最高気温8.6℃。今冬最高の冷え込みです。霜がたっぷり降りて,景色は真っ白。幼虫のからだに付着した水滴や水は完全に凍っていました。「これは厳しい寒さだ」とはっきりわかるほどです。すぐに写真に収めました。
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からだを覆う突起が完全に氷の中にある状態も。
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ただ昼間の様子は,しごとで出かけたためにわかりません。暗くなって帰宅。懐中電灯を点けて確認すると,どの個体も無事でした。ほんのすこし移動していたことから,そのことが窺えました。
たぶん,わたしの住む地方の気候だと一日中凍結することはまずないので,生き残る確率が高いということなのでしょう。とはいっても冬の気候は厳しいはずで,一定の比率でいのちが失われるにちがいありません。
翌7日(日)。幼虫が棲む周辺の景色を入れて撮りました。
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