へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

秋の大運動会

2007-09-23 22:02:43 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

昨日はとてもいい天気で、運動会日和でした。
おとといの夜、おとうさんは、案の定こっそりと場所取りをしに行き、藤川先生とけんちゃん先生に捕まえられて部屋の中に閉じこめられてしまいました。
「よく見なさい」
と、おばあちゃんに学校からのプリントを突き出され、
「あんたはどうして、毎年毎年同じことを繰り返すのっ
と、去年と同じことを言われて怒鳴られていました。
「細太郎に恥ずかしいと思われたいのっ父親として情けないと思わないのっ
「それだけはいやだぁ」
おとうさんの哀れな声が、藤川先生とけんちゃん先生を呆れさせました。
「全く、いつになったら子離れするんだよ」
「あんなおやじだったら、おりゃあグレてるね」
2人はため息をつきました。
「おまえん時は、場所取りなんかした?」
「そんなの聞いたことねえよな。だいたい、親なんてこねーよ」
「俺んとこは、平日だった。親も大挙して押しかけてきていたけど、親はこなかったな。これるわけねやな、毎日呼び出されていたからね」
藤川先生は苦笑い。
「やだねえ、やな世の中だねえ」
「ほんとほんと」
ぼくも、はっきりいって、そんな場所取りとかビデオ撮りとか、どうでもいいから、楽しく運動会したいと思う。
さて、運動会は、たかのり君の特訓が1週間前からしたおかげで、その甲斐あってぼくたち紅組がぶっちぎりで優勝しました。
おとうさんは、罰だ、と言われて家でしばられていましたが、どこをどうしたのか縄ぬけをしていつの間にか運動会をビデオ持参で見に来ていました。
「なんか、盛りのついた犬みてえだ」
藤川先生が、ぼっつりとつぶやきました。
ど、どんな意味なんだあ~。
コメント (1)
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