(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー 桑原朱美です。
今日のテーマは
「自我関与が強すぎて傷ついてしまう」です。
自我関与という言葉をご存じでしょうか?
辞書で引くと
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心理学用語で、ある事柄を自分のもの、
あるいは自分の仕事として意識すること。
自分の安全が脅かされたときなどに
顕著に見られる。
/出典 精選版 日本国語大辞典
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とあります。
学校教育では,
特に「道徳」や「国語」の読み物教材で
この言葉が取り上げられることがあります。
教材中の登場人物に自分自身を投影させて
考えることができると、教材を通して、
自分自身と向き合う時間となります。
登場人物が置かれた状況で
「自分ならどうするかな」
「自分はどうかな」と考えることでもあります。
自分のことはなかなかわかりませんが
読み物として距離を置いた視点で
見ることで、気づきが起きることがあります。
弊社の講座でも、
別の受講生のシェアや気づきを聞くことで
「ハッと気づく」ということは多くあります。
波動ワークショップなどは
まさに、他の人のワークを見て
その中に自分の姿を見て、気づいたり
同じ課題が解放されていきます。
しかし、この「自己関与」が強すぎて
過度のストレスを抱えてしまう人もいます。
ほっておけない!他人事と思えない!
という思いから深くかかわりすぎて
相手に感謝されることで
さらに頑張ってしまうようなケースです。
不幸な恋愛を繰り返す人も
同じような傾向があるかもしれません。
相手から感謝されたり
「君しかいない」などの殺し文句で
「私しかこの人を救えない」
と思い込んでしまいます。
その関係性の中に自分の価値を感じ、
期待にこたえようと頑張るあまりに、
客観性を失い、無理をしてしまう・・・
さらには、仕事において
自分がこんなに頑張っているのだから
当然、ほかの人も頑張ってくれるは
ほかの人もやるべき!などの
他人への勝手な期待をもってしまうことも。
自我関与の強い人の根底には
「強烈な承認欲求」が存在していることもあります。
それゆえに、自分が必死にかかわったことが
望んだ結果とならない時
自分の無力感を感じたり、
自分を責めることになり
「やってられるか!」
または「もういい!」となるとか。
例えばこんな事例・・・・。
学級の担任とうまくいかない子どもたちが
保健室にわんさかやってくる。
学級経営のまずさから
保健室にやってくるのですが
自我関与の強い人は
「私の出番」とばかりに
学級経営や担任の在り方にまで
首を突っ込む。
一人でイライラする。
あの担任はなってない!
上司に話しても、真剣に考えてくれない!
確かに、学校組織のメンバーの一人として
かかわっていく必要はありますが
冷静さを失っては意味がありません。
自我関与が適度に強いと
仕事に対して責任感は生まれます。
しかし、それが強すぎると
周りが見えなくなります。
いったん手を引いて
一つ高い視点で物事を見て
冷静に別の方法を考える
ということができなくなってしまい
結果として「自爆」することも
あるのですね。
それでは、今日も
素敵な1日を!
この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
2022年4月8日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。
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