




12日はJRで弘前に向かうつもりでした。朝、ビジネスホテルのロビーで皆さんが揃うのを待っていると、某さんが「ねぶたの里」行きのバスが出ていると知らせてくれました。ホテルのフロントで聞いてくれたらしいのです。
それはありがたい、と駅前からそのバスに乗り込みました。
バスは市街地を離れ、南へと向かいます。少し方角がおかしいナァ、とそれとなく思っておりました。そして、気がついたのは、「ねぶたの里」に到着の10分前でした。この調子では弘前に届くはずがありません。
青森市にあるのは「ねぶたの里」、弘前市にあるのは「ねぷた会館」でした。行き先が違っていたのです。
「弘前に向かってクレ」と詰め寄る理事長。戸惑うバスの運転手。
「折り返しのバスがすぐ来ますから、ここで待っていてください」慌てて去っていくバス。
ねぶたの里の幟が寂しく立つ辺鄙なところに降ろされた一行は、途方にくれました。
ふと見ると、古い民家を改造したうどん屋がバス停前に建っていました。そこの奥さんの説明では、ここには、弘前に負けない多くのねぶたが展示されているということでした。
「ここまで来たんだ、いちど覗いてみよう。東海地方でここに訪れる人はわれわれぐらいのもんだろう」
幟に沿って砂利道を進みます。東北新幹線の建設現場をくぐると、そこに「ねぶたの里」がありました。
周辺は結構賑わっていました。
入り口に映画「八甲田山」で使用された車が展示してあります。ボロボロです。映画が公開されて20年は経っているから無理もありません。
さて、大きな展示棟に入ってびっくり、ねぶたがずらり二十基ほど並んでいました。壮観です。青森は人形形のねぶたで、立体感があります。弘前ねぷたは扇型だそうです。
「来てよかったナァ」ということで、帰りは入り口のうどん屋で昼食のそばを食べ、ふたたび青森市へ戻りました。その日の飛行機が飛ばないことも知らず。
最終回につづく であります