本屋を覗いたら、出久根達郎氏の御書物同心日記<虫姫>が講談社文庫で出ていた。このシリーズも3冊目。1年ほど前に続編を読んだが、ほとんど覚えてない。
この本を読んだあと、前の続編を探し出してもう一度読んだ。大まかなところは記憶にあるが、詳細にいたっては忘れてしまっている。頭、大丈夫かと思ったが、1冊で2冊分楽しませてもらった感じ。どちらかというと、得した感じ。それほどこの本は軽い。ショッキングな殺人事件も起こらない。
将軍家の蔵書を管理する役所、江戸城内・紅葉山御文庫に勤める東雲(しののめ)丈太郎の周辺に起こる出来事を書いた物語だが、結構すらすらと読んでしまう。面白い。主人公のあとをついて、江戸の雰囲気を楽しませてもらっている。
昼頃、宿直(とのい)を済ませた丈太郎は、日本橋の懇意の古本屋、小泉喜助の店へ向かう。そこから船で、店の者や同業者を連れ立って、深川の州崎へ潮干狩りに出かける。大きな蛤が取れるのだ。浜では、喜助の娘との間でホンワカとした交流があったり、酒乱の浪人相手に大立ち回りをしたりしている。
又、不浄門の櫓(やぐら)へ届け物をおおせつかった主人公は、櫓内で由比正雪の蔵書を発見。ここでは不思議な物の怪に取り付かれてしまう。
紅葉山文庫の記録「御書物方年譜覚書」というのが現存するそうだが、現実はたいした事件も起こらず、世襲で勤める役人には、退屈極まりない毎日を送っていたのだろうと出久根氏は推測している。古書店を営む作者だけあって、書物を橋渡しとして描かれる江戸の風情は確かだ。
主人公のあとをついて、江戸の町を楽しませてもらっている。
この本を読んだあと、前の続編を探し出してもう一度読んだ。大まかなところは記憶にあるが、詳細にいたっては忘れてしまっている。頭、大丈夫かと思ったが、1冊で2冊分楽しませてもらった感じ。どちらかというと、得した感じ。それほどこの本は軽い。ショッキングな殺人事件も起こらない。
将軍家の蔵書を管理する役所、江戸城内・紅葉山御文庫に勤める東雲(しののめ)丈太郎の周辺に起こる出来事を書いた物語だが、結構すらすらと読んでしまう。面白い。主人公のあとをついて、江戸の雰囲気を楽しませてもらっている。
昼頃、宿直(とのい)を済ませた丈太郎は、日本橋の懇意の古本屋、小泉喜助の店へ向かう。そこから船で、店の者や同業者を連れ立って、深川の州崎へ潮干狩りに出かける。大きな蛤が取れるのだ。浜では、喜助の娘との間でホンワカとした交流があったり、酒乱の浪人相手に大立ち回りをしたりしている。
又、不浄門の櫓(やぐら)へ届け物をおおせつかった主人公は、櫓内で由比正雪の蔵書を発見。ここでは不思議な物の怪に取り付かれてしまう。
紅葉山文庫の記録「御書物方年譜覚書」というのが現存するそうだが、現実はたいした事件も起こらず、世襲で勤める役人には、退屈極まりない毎日を送っていたのだろうと出久根氏は推測している。古書店を営む作者だけあって、書物を橋渡しとして描かれる江戸の風情は確かだ。
主人公のあとをついて、江戸の町を楽しませてもらっている。
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