語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【心理】目撃者の証言は常に正しいか?

2015年12月05日 | 心理
【心理】目撃者の証言は常に正しいか?

 自分の目で見たのだから、その証言は常に正しいかというと、そうでもない。
 まず錯視がある。人間の外部における存在とは違って見えるのだ。
 ①ミュラー・リヤー錯視・・・・同じ長さの線分が、一方は相対的に短く、他方は相対的に長く見える。
  

 ②ツェルナー錯視・・・・平行線が歪んで見える。
  

 ③ヘリング錯視・・・・この歪みは、背景の線分パターンによって生じており、背景が遠近感の手がかりとなることで奥行きの感覚を生じている。
  

 ④ポンゾ錯視・・・・イタリアの心理学者マリオ・ポンゾによって報告された錯視。二本の太い線は、同じ長さなのだが、手前の線より奧の線のほうが長く見える。背景にあるものに影響されて錯視が起きる、とポンゾは主張した。
  

 ⑤フィック図形・・・・水平の線分上に同じ長さの垂直の線分を立てると、垂直線のほうがかなり長く見える。
  

 さらに、多義図形がある。同じものを見ても、複数の解釈が生まれるのである。
 ①ウサギかアヒルか?
  

 ②若い女性か老婆か?
  

 ③左足で蹴っているのか、右足で蹴っているのか?
  

 ④何が見えるか?
  

 ちなみに、③は次のいずれでもあり得る。
    

 ④は、色彩を加味すればハッキリしてくる。
 

 ⑤ご存知だまし絵のアンチボルドである。図形ではなく絵画だが、多義的な点で同じだ。
   

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