語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】魂は一つではない ~沖縄の生命観~

2018年02月17日 | ●佐藤優
 <沖縄には独特の生命観がある。一人の人間に魂が複数あるのだ。その一つひとつの魂が個性をもっており、それぞれの生命をもっている。従って、一人の人間は複数の魂に従って、いくつもの人生を送ることができる。複数の魂によって多元性が保証されている。魂の数だけ、真理もあるのだろう>

 こう書いて、佐藤優は、作家にして臨済宗福聚寺副住職の玄侑宗久の一文を引く。以下、要旨。

 魂が一つしかないということ自体、西洋的な見方にすぎない。ユングも、その見方は世界では少数だ、と書いている。沖縄では一人の人間に魂は六つ、ラオスでは32あるという。それほどあると、なんだか「ゆとり」を感じてしまう。
 土地ごとに魂のことを語るレトリックがあり、その土地ではその土地に根ざした真理があるのだろう。真理は一つではない、と思いたい。
 魂は6個かもしれないし、32個かもしれない。宗教者としては、その豊かさのほうを尊びたい。

□佐藤優『沖縄・久米島から日本国家を読み解く』(小学館、2009)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【南雲つぐみ】鼻呼吸の重要... | トップ | 【南雲つぐみ】緊急時の対応... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (武尊43)
2016-01-30 21:33:01
玄侑宗久って臨済宗だったんだぁ、、。
「通りで鼻血なんか出た人居ない」なんて平気で言っちゃってるんだ!
流石日本会議一派!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

●佐藤優」カテゴリの最新記事