最高気温がー1.1度、最低気温が-4.1度と寒い一日でした。
まあ道路がガチガチで大変です。
来年帰国する韓国人の知り合いだが、徴兵を受ける予定だという。にしても太っている。大丈夫か?と聞くとBMI35以上を目指しているという。昔はどんなに太っていても徴兵で徹底的に鍛えて痩せさせたというが、さすがに今ではあまり太っていると、厳しい訓練で膝や腰を壊すためにBMI35以上は徴兵義務から外されるという。
「でも親や親戚は反対しています。そんなやり方をするなら徴兵義務を受けるべきだというのです。でも彼らも昔酷い目に遭ってきたのをどうして私に押し付けてくるのか。」と憤っている。私の年代の日本人でもそこまでひどくはないが、多少のそういった理不尽に怒っていた。
「その前に私が徴兵を受けて、それで誰かにお金が入るのですよ。そういったシステムなんです。お金持ちたちはお金やコネで徴兵を逃れています。そこでも結局お金なんです。」
体を張ったレジスタンスであろうか。ただ韓国人が本当のところ何に怒っているのかが垣間見れる話だ。コッコとしてのあり方が、歪んだままきてしまっている。古代国家統治思想であった儒教は、現代では問題を抱えてしまいやすくなっているということだ。
お目こぼしのない徹底した儒教社会というのは、息苦しいだけだ。
日本は敗戦で神道と儒教の混沌とした世界から少し足を抜け出すことができた。団塊の世代はそれすらも拒絶した。伝統としてその儒教的農村主義は残っているが、彼らより楽なのは間違いがない。
今日会った人は、響のコーヒーでちょっと開眼して、改めてコーヒーを楽しもうとイロイロ探索している人なのだが、「ブームですよね」と言われて凹んでいる。いや好きで飲んでいたけど…。ロードバイクにも乗っていてもう5年くらいだろうか、「ブームですよね」そう言われてまた凹んでいるようだ。
コーヒーもロードバイクも誰か10年くらいかけて徐々に仕掛けていたのが、何か花開いた感じがあって、彼がいうように少し居心地が悪い。
彼から聞いたのだが、フランスのブルベという形式のアマチュア自転車レースがある。歴史はかなり古い。そもそもがサイクリニストのイベントだった。みんなで一緒に走りましょうというものだ。ただその中で速い人もいれば遅い人もいる。だからこの距離はこの時間で走り終えましょうねという規定ができた。速い人は速い人で楽しんでください。遅い人はそれなりに楽しんでください。でも運営上制限はありますよというものだ。
ただこういったものは過激化する。結果1200キロを2泊3日で走ってくださいというものまで出る。ただこの頃になるとプロが出てくる。プロはドーピングまでして勝ちにゆくのだが、結果ブルベ中の心臓発作で死亡とかそういった事故があいつぎ、プロとアマが分離して今のブルベの規定になる。小さなブルベに参加して、実績を積み上げてスピード競争にゆくなり観光しながら頑張っての和気藹々としたものだった。
大昔、レースが自分に合わないと思った時に、このブルベ形式っていいなと思ったものだ。アメリカ発のセンチュリーランが、結果アマチュア長距離レースになってしまって、楽しむ自転車の意義がなくなってしまって廃れたよりは、強固な文化イメージがあった。
だが日本人はサムライスピリットでいっぱいやらかしているらしい。それを聞いただけでウンザリした。
本質を考えないだけの、ブームなのだよ。
ただね、ブームが終わった後にその後の世界を作れないのが、今のブームだ。
コーヒーも自転車も過ぎ去れば、何もなくなると思う。文化としての余韻もなく。