さて泳ぎにゆく途中の田んぼだ。穂が垂れてきたがどの程度身が入っているのか。今後イモチ病なんかにならないでほしいがどうなるんだろう。イモチ病の特効薬は太陽。大好きなのは多湿。結局カビのようなものだから湿度が大好き。だけど日光は消毒作用もあるし、稲の中も活発になるからイモチに対抗することもできる。太陽は大切なのだ。
だが少し調べたら大変なことがわかる。気温30度以上だった日は実に18日ぶり。今日は多分気象庁では天気概況を晴れと表現するだろうが、以前天気概況を晴れと言ったのは7月10日の話。晴れ時々曇りといったのは8月6日、曇り時々晴れですら8月20日以降なのだ。
このままでは何が起きるかわからない。
気温は31.3度ととても暑かったが、風が強く爽やかだった。もちろんこれは外にいるときの感想であって、午前中家の中で汗をかいてTシャツを着替えたのは確かだ。
今年の屋外プールは9月1日までだ。だが天気予報から見れば火曜日以降は実際に泳ぐことができないかもしれない。雨の予報だ。
この2年、屋外でダラダラ泳いだ方が結果が出るというわけのわからない法則があって、そのダラダラを実践したかったのだが、天候の問題があって割とまじめな日が多かった。人によって違うのだろうが、私はインターバル・高強度の方が実は疲労がたまらないようだ。毎日1000メートル3本休憩10分とかの方を見ると丈夫なんだなと思う。
あと多分これが本当のことなのだが、若いとき水泳の選手だったとか、スクールで高校まで習ったことがあるとかそういった人はフォームが出来上がっている。だがワツィは小学校の時に少し習っただけで、あとはほとんど自己流で、しかもそれぞれブランクが空きすぎていた。なので疲れるとあっという間にフォームが狂う。なのでできるだけ週あたりの回数を増やした方が結果が出やすい。そうすると筋肉に疲労が蓄積するので距離を短くすることと、休憩時間も長めにとっておいた方がフォームが狂わなくて済む、ということのようだ。なので夏場にダラダラと回数ばかりというのは、私にとっては理にかなっているのだ。
だが世間の目は冷たいねぇ。
そういえばベネゼエラのマドゥロウ大統領がアメリカに吠えまくっているが、それが屈折してシモンホリバルユースオーケストラのアメリカ公演が中止になってしまったのだ。これはベネズエラ出身の世界的指揮者、グスターボ・ドゥダメルがベネゼエラ批判をしているから。彼は今現在アメリカに住んでいるというのもある。
ただここにはもう少し深い理由がある。まずエル・システマを知らないといけない。貧困層の青少年のために、職業訓練と社会性と精神の涵養というべきものとして、1975年に経済学者で音楽家のアヴレブ博士によって作られた「「ベネズエラの児童及び青少年オーケストラの国民的システムのための国家財団」であり、後年「シモン・ボリーバル音楽基金」に名称が変わった。31万以上の子供達を音楽教育に触れさせ、125のユースオーケストラに参加させ、そのトップがシモンホリバルユースオーケストラだ。各地のユースオーケストラを卒業した子供達から選抜されてできたオーケストラの中から25歳以上で構成される。さらに年上のシモンホリバルオーケストラAがあって全部の合計で400人以上いる大組織で、ベネゼエラが誇る一流オーケストラだ。
運動から2年で世界大会で成績を出し、国家から助成金が出るようになった。なぜか担当が社会福祉省だったり家族・健康・スポーツ省なのは貧困対策が目的のため。左翼のチャベス政権に気に入られ、2007年から授業料から地域センターの建設費を用意したりする。そして大統領府直轄の組織にする。
グスターボ・ドゥダメルは1981年に音楽家の家に生まれ、5歳からこのエルシステマに参加してヴァイオリンを選択している。貧しい家ではなかったようだが、突出した能力で15歳でパルキシメドのユースオーケストラの音楽監督になる。そして18歳でシモンホリバルユースオーケストラオブベネゼエラの音楽監督になり、23歳でグスタフマーラー国際指揮者コンクールで優勝する。エルシステマの42年間の初期から関わる、国際的な大指揮者なのだ。
ただドゥダメルは最近のマドゥロウ大統領の圧政に関してほとんど発言をしていなかった。このエルシステマの恩義もあったし、ベネゼエラにはこのエルシステマがあるという思いがあったからだと思う。だが今年5月に音楽で平和に反抗をしていた若い音楽家がデモ中にバイオリンを壊された以降、政府批判をするようになる。7月にはこのバイオリニストがデモ中に死亡、さらに批判を強めているが、今回のシモンホリバルユースオーケストラのアメリカ公演中止はその単純な意趣返しなのだろう。
チャベス政権の唯一の成功例と言われるのがこのエルシステマだ。治安向上にも役に立ったと言われるほど、その上国際的な名声まで手に入れたのだ。そしてたとえ政治的には問題があっても、文化交流事業というのは悪いことではない。オーケストラの渡航費が足りなかったのではないのかとも言われているが、ドゥダメルとシモンホリバルユースオーケストラであれば、それはプラチナチケットだよ。公演数を増やせばいいだけの話だ。むしろベネゼエラへの外貨獲得に貢献するだろう。ついでに日本やアジア巡業すればいいのにと思うほどなのだ。
さてなんでこうなったんだろう。ベネゼエラが今やエルシステマを維持できなくなっている可能性はある。その上オーケストラ全員が亡命する可能性があったのではないのか。そう疑っている。
あの輝かしいエルシステマは、マドゥロウ大統領にとっては意味のないものなのだろう。彼らはマドゥロウに何ももたらさない。そう考えているのだろう。
ドゥダメルにとってはベネゼエラの誇る宝はエルシステマであって、元バス運転手ではないことだけは確かだ。だがエルシステマは現政権では簡単に解散させられる可能性がある。そうマドゥロウ大統領はその汚職から全てを引きずって生き残るつもりなのだろう。中南米は自殺率/他殺率の割合が異常に低い。彼らから見ると異常に高い日本はお花畑の国なのだろうが、文化すら殺そうというのは、いやもうあの国はやってしまってあるのだが、宝すらいらないものだと思い始めている。
クメールルージュが純粋だと思えるほどに公共的でない彼らはどこにゆくのだろうか。
世界が狂っているから天気が狂っているのかもしれない。狂っているから連続で中国華南地区に台風が上陸するのかな。
太平洋高気圧が東に偏ったのは、トランプさんの感情のせい?それとも「カケ・モリ」国会騒動のため?
人はただいきたいと思っているだけなのだけどね。