どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

秋の雨です

2017-10-08 00:55:07 | 日記

 

今日はほぼ1日雨だった。ただ気温は13度から17度台で推移して、安定した気温だった。

 

 

JBPressにアメリカの農業の話が載っている。これがすこぶる面白い。まずアメリカの農家の8割が兼業農家だ。ものすごく広い農地を持っていても農業だけでは食べてゆけないのだ。逆説的にリスクヘッジとも言えるわけで、なんでアメリカ人が効率を求めるのかといえばここにありそうだ。だが話はもっと違う。

ウェント・ファームの農地面積は6100エーカー(約2470ha)で、農地数は100個ほど。農地間の最長距離は50マイル(80Km)にもなるのである。」

つまりだ、単純に大規模化を進めようとしても農園の買収という形を取るので必ずしも近隣の農園を買収できるわけではない。そしてできれば土壌や水の使える農場を選んでゆくと、どうしても分散してしまうと言うのだ。たとえ近所でも条件の悪いところだと、収量や品位が下がるから使えない。もしかすると税金の問題もあるのかもしれない。ただ日本より恐ろしく距離があるので、あんまり離れていると大型機械を離れた農地に置かなければいけない。だからアメリカは省力化が進むことになる。この記事では不耕起栽培の方が土壌の団粒性を維持できるので、その研究をして、結果遺伝子組み換え作物と除草剤の組み合わせになったと言う例がある。ただこれだけ聞けば日本人だと手抜きだと感じるが、不耕起栽培の研究から始まった、と言うのがポイントだ。耕す手間を省くだけで結果が良ければいいのだ。ただ日本だと面積が狭いので不耕起栽培の研究はあっという間に終わるが、彼らはめちゃくちゃ広いし、分散もしているとなれば一筋縄ではいかないと言うことなのだ。

日本の先端的な農場がやっていることは、すでに彼らはやっている。ただ農業のIoT技術、気象情報会社からのデーター提供サービスとかが必要な理由がよくわかる。

 

 

ベニシダレの木が、季節外れの花を咲かせていました。

BBCが日本の村上春樹ファンの、またしてもノーベル文学賞を取り損ねた嘆きを書いた記事が秀逸。視点が面白すぎる。

この嘆きごえはもう世界的なのだろう。フェイスブックにも書き込みされてしまった。

ノーベル賞選考委員会のフェイスブック・ページには、村上ファンをからかう書き込みもあった。ヘルナン・M・サナブリアさんは、「ノーベル賞委員会は、村上ファンと(村上本人に)最大限に嫌がらせをしてるな」と書いた。スダルシャン・ラジブハンダリさんは「カズオ・イシグロ、おめでとう! でも村上もいつかは受賞しないと……来年とか……その次の年とか」と書いた。」

そしてアンチハルキストたちへの日本人の厳しい声も。

「村上春樹がノーベル文学賞を逃して、全国のハルキストたちが崩れるように悔しがるのを見ると秋の訪れを感じる。#村上春樹 #季語」というツイートはその一例だ。」

BBCはさらに優しく言う。

でもハルキストの皆さんは決してあきらめてはいけない。あのレオナルド・ディカプリオでさえ、23年待たされた挙句、昨年ついにアカデミー賞を受賞したのだから。」

僕はスピルバーグも入れたいな。

だが突き放すのがBBCイギリス流ですねぇ。

しかし、イシグロさんが日本生まれだという部分に注目するこの風潮に対しては、批判もある。ソーシャルメディアでは、たとえば父親が台湾出身の政治家・蓮舫さんなど両親の出身国が異なる人に関する論争を念頭に、海外で育ち成功した日本人を「自分たちの仲間」と歓迎するのは二重基準(ダブルスタンダード)だという指摘も相次いだ。」

私は村上春樹の作品は結構読んでいるが、「大人の寓話」だと思う。とても面白いし文体の感覚、特に小説ごとの統一とか隙のなさもいい。だが通底に流れるテーマが若干時代とずれてきたような気がする。最初にノミネートされた幸福な時代はこの数年で「新たな中世」とも言われる時代に突入した。個人も漂流する個人から、つながりすぎるゆえに孤立する個人に変わってしまった。

ノーベル文学賞は少し遠くなったのではないのだろうか。だがノーベル文学賞は毎年ある。その意味では村上春樹は長生きすれば可能性がある。そしてあと何本今以上のレベルの作品を書けるかだ。

なおハルキストが大袈裟なので、村上春樹の小説を読んだといえないのが、今の日本だ。

 

 

今日の後は、卵の特売をゲットしたことかな。