台風が過ぎて、快晴になった。ただ影響が残ったのか北風が続いて最低気温は2.7度とえらく寒くなった。でも霜は降りていない。その後南風が吹き、最高気温が16.4度とかなり暖かい1日だった。
隣の大学ではテントを収納するために屋根を干していたり、あの雨の残務整理がいたるところで見られた。で、なぜかカボチャが落ちていた。あの雨の中、もうめんどくさくなって置きっぱなしにしたのだろう。
今日は泳ぎにゆく予定だったのだが、仕事が一本追加で入り、たった30分予定のズレなのだが諦めた。無理をすることもない。
昨日降った岩手山の雪は随分残っているようだ。
学祭では米の品種で「亀の尾」が売られていた。明治32年の山形発祥の品種で「惣兵衛早生」からの選抜種。大正期までは有力品種だったが、愛国20号と亀の尾4号との交配種の陸羽132号が主流になり、これに森田早稲を掛け合わせたのが農林1号。これら3品種はそれぞれの時代で美味しいと言われたお米です。亀の尾はその中で食べてよし、酒にしてもよし、寿司にも使えるという評判でした。農林1号は今の農業技術センター・旧農業試験場の開発した第一号ですね。で、これに農林22号を掛け合わせたのがコシヒカリ、ということで今ある美味しいお米の源流ということになります。貼ったウイキにある通り久須美酒造の「亀の翁」で注目され、酒米としての生産が増えています。山形発祥ということで、寒冷地向きだということなのでしょうか、岩手でも遠野や北上でも生産されています。主にやっぱり酒米です。背丈が今の米の1.5倍になり、一本の苗から分かれ出てくる分けつは少ないけど、一本の穂になる実の数が大きいのが特徴で、えらく倒伏しやすいのですね。そんな難儀な米を作るのは大変なのですが、今の米市場からゆくと品種で勝負というのはよく分かります。
最近どうも飯米として売られているようですが、初めて見ましたので購入。そのうちレポートしましょう。
なお岩手県産の亀の尾を使って菊の司酒造が酒を造っています。陸羽132はわしの尾が造っています。わしの尾さん、「銀河の雫」で酒を造っているのか。銀河の雫は硬い米なんで、結構苦労したろうな。
カメって結構ナゾなところがある。なんでここにいるのかよくわからない。多分なのだが、必死に登って行った先でこのように腹が支えて、つまり腹も甲羅なんで、止まってしまう。そこをジタバタしているうちにバランスの良い点に落ち着くのだろうな。でもこの板は大体3センチの幅しかないしほぼ垂直なのだ。その細い道を辿って気分のいいところであえて方向転換して、体のバランスのみで甲羅干しするのだろうか。
後ろ足を引っ込めれば重心バランスが崩れて、頭から落ちるのだろう。逆の頭を引っ込めても落ちるのだろう。
本能にしてもすごい。
響にゆく。お年寄りと政治談義になったが過激な方がいて、俺の票は売れないのかという話だった。「まず現在では組織票以外は売れません。隠し通すほどの組織でないと売れません。なので個人やその家族の票では売れません。その上選挙公示前に行わないといけません。でないと選挙違反になります。でも公示前ではお金になりにくいでしょう」。かつて専門学校で教壇に立っていた時に20歳になった学生から「どの候補がいいんでしょうか」と相談を受けていいて、なんか授業でやっていたらしい。今だったら選挙公報を使って議論させるという方法はあると思う。まああの時の利益誘導はなんだったのかという話なのかもしれない。ただ現在だったらタブーな話だ。私が学生だった時もタブーだった。
とっちらかった話はさらに進む。「選挙に3回行かなかったやつは選挙権剥奪でいいんじゃないのか」と、憲法にある義務を履行しない人たちへのことですね。さっきまでの票がお金になる話と全く真逆で、票がお金に全くならない社会ですね。「憲法上、人権の剥奪になります。法ではその規定はできませんし、行政はできません」。棄権という形の義務の履行があるからだ。その意味では最高裁の投票のバツをつけるやり方は変だな。無記名投票は本来は棄権なはずだ。選挙制度の統一が求められる。
で、話はなんで票が売れないのかとか夢幻ループに入ってゆく。ただそのなかでわかったのは選挙権が生存権と同一と扱われていることだ。憲法上そうなる。主権というのは俺を訳なく殺すなというのがある。逆に選挙というのは訳なく殺す人を選択しない権利だ。
選挙権の停止というのは実際ある。心身喪失した方、今でいうと法的後見人が付いている方や重度の精神障害があって政治判断ができない方、なぜこれを先に出すのかといえば過激な方が「80歳以降は選挙権がなければいいんではないのか」、いやあなたあと15年後だよ。なんでこんな過激なこと言うのよ。日本国籍を持っていて生きている限り選挙権はあるのだよ。
選挙権は刑法に触れた人と、選挙違反を犯した人に適応される。刑法に触れた人についてはどう解釈していいのかわからないが、執行猶予がついた人には選挙権がある。そして刑が確定する前の人にはある。でいいのかな。禁錮中の人にはない。
選挙権は憲法の規定の前に、生存権なのだな。それがよくわかったムチャクチャな1時間だった。選択できる生存権。今この国家で生き続けるための選択でもある。
自由とは奪われないかぎり想像できない概念だと思う。そして自由より生存権が圧倒的に上位にあるとよくわかった。だから選挙制度はあるのだと。
何か今ある世界的な傾向が少しわかったような気がする。そこには圧倒的な生存権だけなのだ。
そして月が出て、また沈む。