衆議院選挙が近づくにつれ、第3極の動きが活発になって来た。石原閣下の「太陽の党は」、あっさり「維新」の海に沈み、亀井静香は「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」を作ったが、これまたあっという間に名古屋市長の「減税日本」と合流。もうこうなると脱原発のみで社民党とも合流しそう。これで「みんなの党」が「維新」と合流したりするともう票を入れる政党が無くなる。共産党くらいか、あとのこるのは。
幸福実現党と言うのもあるが、これに入れるなら公明党の方がマダマシの状況だ。もう無い政党だが「雑民党」の方が私はいい。
日本で最強の女性政治団体と言えば、創価学会婦人部が上げられる。自民・公明連立政権の時によくわからない政治議題が出るとすればまずここの影響が疑われるほど、政治力は強い。公明党の集票マシーンであり、最強の意思をもった存在でもある。でも残念ながら、宗教団体なのでどうしてもその指導者に従う傾向がある。
そんな中、本格的第3極が始動する。「オッサンくさい政治はもう飽きた。おばちゃん党でも作ったろか」とフェースブックで呼びかけた所賛同者が多数表れ、「全日本おばちゃん党」が発足する事になった。
毎日新聞の記事はこちら。
詳しい事は記事を読んでもらうとして、期待すべきは日本で初めてと言っていい、宗教も政治もバックグランドがない女性のみの政治団体だと言う事だ。
今の所予想できるのは、とにかくしつこい政党になりそうだと言う事。ここから議員が出た場合、絶対納得の行くまでの説明を受けない限り、官僚の言う事にウンと言わない政党になりそうだ。彼女らも感じていると思うが、オッサン臭い政治とは、自分がバカだと思われないように官僚の言う事をイチイチ納得したようにうなずき、トンチンカンな事をしてしまい、それを開き直って違う事を言い出す、自民党の安倍総裁のようなプライドばっかりの男が生み出す、あの訳の分からない状況の事なのだろう。そして男は、すぐにバレる嘘をつくと言うのを良く知っている。それでいてエロ本をどこに隠すのかで談合しているというのが、まず許せない。
記事に書かれている事からすれば、「全日本おばちゃん党」は「無知の知」が重要だと言っているように深読みする。もしもそうなら、「全日本おばちゃん党」は最強の政治団体になるだろう。今のおっさんくさい政治は、知ったかぶりの政治が多すぎるからだ。
とりあえず自民党安倍総裁のTPPと日銀国際受け入れ発言は、かなり知ったかぶりだろう。
私もスットコどっこいだが、TPPに関してはあの制限はまず受け入れられない。いままでのTPP議論を読んでいないのだろうか。国債引き受けは、制限がある。ということだ。インフレを起こすほどやれば、ハイパーインフレになる可能性が高い。サジ加減が難しすぎるのだ。そしてそもそも「国土強靭法」は時代錯誤だ。建設国債で行う気のようだが、少子高齢化では意味が無い。せめてコンパクトシティ推進計画ならまだマシなのだが。
えっともう少し安倍総裁の悪口を。
あの「美しい」だか「麗しい」だか忘れましたが、あの言葉で絶望しましたよ。現実を全く見ていない。「美しく作り直す」なら分かりやすかった。この曖昧さがとってもイヤでした。何にもしないだろうと本当に思ってたら、1年だから何も出来なかったではなく、本当にしなかった。福田元首相に比べても麻生元首相に比べても、野田現首相に比べても、同じ1年間で何も出来なかったのはダレ?
残念ながら、「全日本おばちゃん党」は全日本と言ってはいるが、始動式で無料で「あめちゃん」を配るなど関西色が強い。この辺りが全国区になって政権を取れるかどうかの問題点にはなるだろう。そして時間がかかる。彼女らが政権を取るまでの時間を使って、官僚たちはイケメンを養成するだろう。防衛省なんてもしかすると強くなるかもしれない。逆に接待と激務の金融庁と財務省は、難しくなるかもしれない。
さてオバチャンたちに何が出来るのかと疑うのも最もだ。彼女らはすぐに内部分裂する。これは確かだが、やはり期待したい。今一番の問題は、今一番の問題を誰も説明出来ない事だからだ。それを「知らないから教えて」と素直に徹底的に官僚に聞く、そういった所からはじまる。
PS
TPP問題だが、まず一つ目はWTOの行き詰まりがある。その前に第二時世界大戦がおきた原因の一つに、各国が経済ブロック(関税等で域内以外の国の産品を除外する)を作って、特に有力だったイギリスがブロックを作ってかなり面倒になった。この反省から、ブロック化は止めようとGATTでの話し合いがはじまった。世界の流通が同じシステムで動くようにしようと努力した。EUは二度の大戦で国土が荒廃した事から、切実な思いでECからEUを作り上げた。
経済の緊密化が戦争を回避できる、そういった思いがある。
しかしやはり各国の事情があり、特に農産物では対立しがちで、GATTから拡大したWTOも現在では頓挫している状況だ。WTOではどうしても各国の国内事情が反映し難しい。そこで近い国で貿易協定を結んで、地域間の調整をしつつWTOへもってゆこうと言う戦略がある。これがFTAだったりTPPだったりする。FTAは緩い協定で例外を認めるものだ。TPPはWTOの理想とする例外なき協定だ。これを地域で広げてWTOまでもってゆこうと言う話しだ。
バックグラウンドでは、WTOは経済を緊密化させて各国の紛争を緩和させる目的がある。しかしTPPは太平洋周辺の広域とはいえ、域内経済の排他的なものになりかねない。なのでアメリカが参加表明した。その上日本が加わる事による安定を期待されている。日中韓のFTAはそれに準ずるもので、日欧のFTAも同様だ。最も大きな目標は、第三次世界大戦を回避する事だ。ただ各国の犠牲が大きすぎると言う話しでもある。
こういったヨーロッパ的青臭さは受け入れられると思うのだが、実際は分け分かんない話しで、そういったオッサン臭さが嫌われているのだろう。
おっさんほど理念を振りかざすな。でもそういった親父が減って来ているのが気になる。