カルテ番号 あ・28 そしてプロローグ(11)
愛田恵子は長い間一人で生きていた。
同族がいることは直観でわかる。だが、探そうとは思わなかった。
たまたま風間陽水に会い、何故探そうと思わなかったのかが理解できる。
同時に、何故自分がこういう体質になったのか、という疑問も解けた。
風間陽水の話は腑に落ちるのだ。何の証拠も確証もなくても納得できる。
「最初から仕組まれていたのね」
「命あるモノが生まれた時からね。続くような仕組みがあって生まれた」
愛田恵子が背負っていた自分の体質の責任が下ろせたのだ。
力みは無いが、少しでも重いときもあったのだろう。
「偶然、たまたまアタシだったわけね」
「そう、ランダムが条件だから誰でも当たる可能性があった」
「選ばれたわけでも、他の能力があるわけでもなかった・・・よかったぁ」
そうして三年前の愛田恵子はあっさりと帰っていったのだ。
それからも時々は風間陽水の治療院に来る。
群れない、ネットワークを組まないという体質なのに来る。
陽水よりかなり年上なのだが、教えを乞うような時もある。
陽水も仕事柄、生命の謎については興味があるから歓迎する。
陽水は寂しがり屋ではない(長く生きる体質からの性格かもしれない)。
だが実際に生きた仲間がいる事は、それなりに助かる。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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