カルテ番号 い・5(2)
飯綱氏は長年の臨床経験から気付いていた。
病人(やみびと)に接するのは病みの氣と接する事だと。
治療する側は常に病みの氣の影響を受ける。
つまりプロの治療師は、何らかの方法で受けた自分の病みの氣に対処しなければならない。
自分の身が持たなくなる。それは治療を続けられないという事になる。
もう一つの方法もある。
氣は交流により影響を受ける。
だから交流しない治療なら影響は受けない。
それは、患者に興味を示さず、生活の糧としての技のみと割り切る。
もっと極端にいえば、商売としての治療院経営。
それなら病の氣はほとんど受けずにすむのだ。
現在、医療関係者の多くは生計の為の仕事として治療をしている。
医療関係は実入りが多いと思って選ぶ人も沢山いる。
それは現代になってからだ。
古来から医療関係者は通常より貧しかった。
ヒポクラテス(医師の祖)の誓いというのがある。
そこには、医療関係者は生活が苦しいから、医師同士で助け合って治療を続けようと書かれている。
当たり前だ。病人は働けない。収入などないのだ。
治療をするのは収入を得る為ではない。患者がいるからだ。
そういう治療師、医師としての血が体内に流れている人もいる。
経営も考えるのだが、どうしても血が騒いでしまう。
患者を目の前にすると、本能が動いてしまう。
危険でも、足は勝手に飛び込んでしまう医療関係者もまた多くいるのだ。
飯綱氏もその一人だった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始