カルテ番号 こ・2(10)
「先生、肺が痛くなってきました」
「隠れて残っている癌のバリアが外れたからですよ。
氣功を止めれば痛みは感じなくなりますが、もう少ししておきましょう」
取るのは本人。小泉武雄は意味が何となく解る気がする。
する、しないは本人の決めることなのだ。
「お願いします」
風間陽水がゆっくり話しだした。
「私も治療を始めた頃、病の状態がわかるようになったのです。
クライアントさんが持っている病は治療すると小さくなります。
ある程度まで小さくなると、本人は何の不都合もなくなります。
ですが病が消えてわけでなく、最後の段階なのです。
そこで治療を止めて、来なくなるケースがかなりあります。
何故、完全に回復しないのだろうか、と思いました」
肺はかなり痛い。だが、この痛みは治療の成果だと思った。
風間陽水の話は続く。
「やがて、クライアントさんは病を治したいよりも、不都合が無くなるのを優先するのだ、と気付きました。
例えば風邪。風邪を治すよりも、熱や咳やその他の不都合が無くなればいいと。
症状が無くなってから2日安静にすれば、ほとんど治りますが、それはしない」
そして、笑った。
「そして、私は御師匠様からの言葉を思い出したのです。
人には病になる権利がある。治すだけが選択肢ではない。
私はそこで、その人の生き方を敬うようになりました。
自分の価値観を押し付けるのは不遜だと」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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