「風間陽水の依頼簿（カルテ）・591」

カルテ番号　あ・28　７度目（39）

奇人はお金にも色事にも名誉も興味ない。
ヒマでもない。
ひたすら自分の世界に熱中している。
だからこそ、とんでもない発見や発明ができるのだろうが・・・
「その二人・・・かどうか知らないけれど、どう結び付けるの？
その前に、奇人の研究者は見つかるの？」

愛田恵子は更に得意げになった。
「アタシの情報網を侮ってもらっては困るわねぇ。
アタシは普通じゃない年月を生きているのよ」
愛田恵子の１８０年間は、他の長寿族と違う生き方がある。
ほとんどが社会から隠れて生きる。
だが最初に坂本龍馬に出会ってしまった。
どうしても、日本の中枢に興味があるようだ。
もちろん細心の注意をしながらだろうが、独自の情報を手に入れる。

「幾人もの奇人研究者を知っているわけですね。
でも、どういう方法で結びつけるのかなぁ？」
ふふふ、と愛田恵子は笑った。
「心に穴がなければ、穴を空けるのよ。
来なければ、行けばいい。
もう、大災害まで時間もあまり無いしね」

（登場する人物・組織・その他はフィックションです）

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