水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1123」

2016-12-11 18:46:40 | Weblog



カルテ番号 ら・1(25)

「良知さん、私達が出来る事、全面的に協力します。
今のプロジェクトは災害後に役立つ事をメインにしています。
最近になり予知が加わったので、被害からの逃避、回避も目的としています。
どう伝えたら、より本気にしてもらえるのか、伝え方を工夫しています。
私達は当然裏方です。
様々な理由から、表に出る事は目的を阻害するからです。
良知さんの地区に関しては、条件がいいと思います。
青龍寺という信頼ある発信元がすでにありますから」

良知和尚は風間陽水に合掌して頭を下げた。
それに対して、陽水は言った。
「良知さん、それを私に向けるのは間違いですよ。
未だ誰も助けていません。
そして、私はプロジェクトに関わっているとはいえ、何の役にもたっていません。
仲間の一人がプロジェクトを立ち上げました。
別の一人は予知をしました。
もう一人もプロジェクトの仕組みに参加しています。
でも私は、特別な能力がないのです。

そして、災害後、ある人数を青龍寺で助けても、それは青龍寺のお陰です。
その場合でも、助けられなかった多くの人々の苦しみを背負う事になります。
厳しく、辛い未来でもあるのです。
3年とはいえ、いつ起こるかわかりません。
一刻も早く、青龍寺の後ろにある土地に対策をして下さい。
良知さんは、とても忙しくなります。
時々は、私も訪問できるかと思います。
できるだけ、いい情報をお持ちします」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1122」

2016-12-10 18:12:37 | Weblog



カルテ番号 ら・1(24)

そうか、と思った。
結果を求めているのではない。
例え、種の存続に関する事でもだ。
結果を求めると、表面しか関われない。
表面の浅さでは、生命は存続できない。
間違いがあろうと、その場にいる長寿族が対応する。
そして、結果が出なくても、それも想定の内。
だから、あちこちに長寿族は散らばっているのだ。

風間陽水は、これで楽になった。
関東地区での大災害。
3年の内。
自分達だけが知っているわけではないのかもしれない。
だが、知ってしまったのは事実。
ならば、それに向け、行動を起こすのが役目でもある。
行動は起こすが、必ずしも成功するとは限らない。
それで、いいのだ。

生命は多種多様にある。
種としての生命だ。
個々の生命は失っても、種が存続すればいい。
人の考えと、創造主の考えは違うのだ。
長寿族は、個々にある。
全てを背負っているのではない。
全てを背負っているのは、創造主だ。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1121」

2016-12-09 19:21:34 | Weblog




カルテ番号 ら・1(23)

それほど長寿でいるのなら、大災害にも関わってくれればいいのに。
風間陽水はそう思った。
自分達のような、まだ中途半端な長寿族に託さなくてもいいのに。
それに、自分達、あるいは他の長寿族を先導してくれてもいいのに。
しかし、それは浅はかな考えだとも思っている。
役目からすれば、種の存続の為の存在。
だが、存在というのは、自分達の足で進むからなのだ。
引っ張ってもらっていては、存在にならない。
優秀な誰かがいればいい事になる。

間違い、戸惑い、迷いながらも自分が主体となって関わる。
幾つもの長寿族が、個々の考えで関わる。
その多様性が種の存続に貢献するのだろう。
一つの優秀な結果だけではないのだ。
多種多様な方法、考え、歩き方があって、生物は存続する。
空海は、すでに飛び抜けてしまっている。
先導などしない位置になっているのだろう。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1120」

2016-12-08 19:19:34 | Weblog



カルテ番号 ら・1(22)

良知和尚はその言葉に反応したようだった。
「空海僧正、あるいは弘法太師は幾つもの伝説があります。
その中でも、昔の話ではなく、現代の話もあります。
明治時代以降の話です。
そのほとんどが、出会った、という話です。
教えをいただいた、道を示された。
そういう修行僧もいます。

でも、圧倒的に出会ったのは、一般の人の方が多いのです。
僧ではないが、仏教に興味がある人。
本当は、仏教に興味が無い人の方が多いかもしれません。
興味が無い人は、空海僧正を知らないから、出会ってもわかりません。
かろうじて、興味がある人だけの話になってしまいます。
多いのは、四国巡業で御一緒に歩いた、という話。
危ないところを、僧姿の人に助けられた。
後に空海僧正だったのではないか、という話。

空海僧正ほどの人ならば、僧や仏教にこだわらないでしょう。
極普通に旅を続けて、困った人をそっと助けている。
拙僧はそう思えてならないのです。
先生の長寿族の話を聞いて、現代も空海僧正がいると信じられます。
やはりそうだったのか、という感じです。
拙僧にとっては、とてもありがたく、嬉しい話です。
寺の開祖がまだ、いてくれる話ですから・・・」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1119」

2016-12-07 20:02:45 | Weblog



カルテ番号 ら・1(21)

「それにしても」と良知和尚は言った。
「先生の話は興味深いものです。
長寿族というのですか。
同じ人だが、寿命が特別長い。
昔から、仏教関係の言い伝えではありました。
だから、全く初めて聞く話でもないのです。
とはいえ、直に会うなどとは思いませんでした。

実は時々、記録間違いかと思われる住職もいたのです。
同一人物だと数百歳になってしまうのです。
昔は、寺と神社に明確な線引きはありませんでした。
明治以降に分けられたのです。
昔は、僧も山伏も同じ修行をしていました。
山から下りない僧や山伏の中にも数百歳がいたのです。
有名なのは、八百比丘尼です。
八百歳生きた尼さんです。

そして、どうやら空海僧正も同じ種族だったのではないかと、
今、ふと思ったのですが、どう思われますか?」
風間陽水は、慎重に答えた。
「本当は、わかりません。
しかし、夢のような話をすれば・・・
空海さんのように特別に能力が強かったら・・・
長寿族としても、更に特別だったのかもしれません。
その場合、今も生きている可能性があります」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1118」

2016-12-06 19:19:12 | Weblog



カルテ番号 ら・1(20)

良知和尚は言った。
「防ぐ事は出来ない、ということですね。
だが、被害を少なくする事は出来る」
風間陽水も言った。
「そうです。災害から逃げる事が出来れば、被害は小さくなります。
大自然とまともにぶつかれば、被害は大きくなります。
防ぐよりも、逃げる事が大切だと思っています」

良知和尚は独り言のようにつぶやいた。
「起こる前に、どう知らせて、それを信じてもらうか。
信じてもらい、行動に移す事ができれば・・・
被害は、少なくても、生命は守れる・・・」
そこで顔を上げて陽水を見た。
「先生達は、その手段を持っているのですか?」
陽水は少し黙ってから言った。
「幾つか動いていますが、信じてもらう、という部分は難しいです。
結局は、その人の選択に頼るほかはないでしょう」

良知和尚は頷いて、一言。
「縁」
深い意味で言ったのだろう。
陽水も黙っていた。
信じる、そして、それに沿って行動する。
それは、その人の中の何かを動かしたわけだ。
その琴線に触れる事を、縁というのか。
浅い意味では、全てが縁になる。
だが、深い意味では琴線に触れて、縁になる。

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1117」

2016-12-05 19:45:24 | Weblog



カルテ番号 ら・1(19)

良知和尚は長年の念願が目の前にある事を感じていた。
ただし、その念願は決して幸せな事ではない。
多くの人々が苦しむ時期でもあるからだ。
苦しみを少しでもやわらげる。
僅かな人でも救う。
人類全員を救う、などと傲慢な考えはない。
それが仏教だと思っている。
そして、決して悟りを開く為などではない事を知っている。

風間陽水の話は続いた。
「それが、どのくらいの災害かはわかりません。
かなり多くの人々が犠牲になるようです。
地域もある程度までわかりました。
東京神奈川を中心とした、太平洋側の地区です。
空海さんの書が、同じ時を指しているなら・・・
それは静岡も大きな被害となると思われます。
そして、その時期ですが・・・

三年後まで、だと思われます。
もちろん、未来は変えられると思います。
変わる事もある、と思います。
自然に関しては、ある程度までは、変えられるでしょう。
しかし、大きく変わる、変える事はないようです。
人間の自然に対する影響は、他の生物に比べればとても大きいです。
ですが、人間と自然とでは、規模が違いすぎるのです。
人間が地球を破壊できるなどと思いあがってはいけません。
人間が人間を滅ぼす事は、充分すぎるほど可能ですが・・・」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1116」

2016-12-04 20:01:15 | Weblog



カルテ番号 ら・1(18)

風間陽水は少し黙ってから再び話し出した。
「私は長寿族としては、まだ新参者です。
だから、私なりの自覚の分析です。
何故自分達が存在するのか?
どうやら、種の危機の為の長寿だと思っています。
いいえ、少し大きく言いすぎました。
自分のいる、出来る範囲での役目です。

危機的状況になった時、数人でもいいのです。
未来につなぐ事が、我々の役目です。
だから、良知さんの話は通じているのです。
それが私かどうかは別にしても、役目の範囲です。
通常、長寿族は群れません。
一人一人が別々の場所で暮らしています。
たまに接触する事があっても、それ以上は近づきません。
長寿族は、一目でお互いが判ってしまうのです。

それが、最近私の周りに数人が集まりました。
元々私は、私よりも120歳上の人が親しくしてくれていました。
その他に、あと2人集まり、4人になりました。
おそらく、とても珍しい事だと思います。
でも、必要だから集まったのかもしれません。
そうだとすると、どうやらこの日本に大災害が起こるからだと思います。
この4人には、その予感があります。
しかも中の一人は、予知に優れているようです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1115」

2016-12-03 19:18:17 | Weblog



カルテ番号 ら・1(17)

良知和尚は黙って聞いている。
いろいろ疑問、質問もあるだろうが、陽水の話が終わるまで黙っている。
「生物全般に存在する、という事は、種の存続に関わるからでしょう。
数は少ないが、種にとって役割がある。
つまり、個の為の能力ではないようです。
何百年も生きていれば、それなりのノウハウも得られます。
一つの技術を続ければ、格別の腕になるでしょう。
でも、そうはしません。
個の能力とすると目立ってしまい、結局自滅します。

ならば、何が優れているか?
何もありません。
優れているモノを作らない、伸ばさないのですから。
ただ長生きをする。
それが役割の基礎となります。
通常の七代分を生きると・・・
あるいは、生きるような体質になると・・・
人の観方が変わります。
当たり前ですね。

約100年の人生は、そこに収まるような夢を描きます。
そして、何らかの仕事をします。
結果が出ます。
でも、次の100年にはどうなっているでしょう?
更に次の100年は?
それを計算に入れて、人は生きていません。
興亡盛衰を幾度も見ることは、通常できません。
見たら、種を意識せざると得ないのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・1114」

2016-12-02 19:55:15 | Weblog



カルテ番号 ら・1(16)

良知和尚は、静かに頷いた。
この人なら秘密を話しても大丈夫だろう。
「私達の特徴は長寿です。
一般よりも7倍から10倍程度長生きするようです。
とはいえ、病気も怪我も同じです。
大病や大怪我をすれば、そのまま亡くなる事もあります。
何をしても死なない、などということではありません。
本来の寿命が長い、というだけです。

多少の研究から、どうやら人間だけでなく、生物全般に存在するようです。
例えば、沼の主といわれる大きな鯉とか、山の主となる獣。
海などは、調べようもないですから、謎の生物の目撃となるようです。
もちろん、虫や植物にもあるようです。
あらゆる生物に一定割合で存在するのですが、割合がとても少ないのです。
0.00001%以下のようです。
1000万分の1以下ですね。
日本が1億人いるとして、10人はいないでしょう。

それは遺伝ではありません。
個として、ある日突然変わってしまうようです。
そして、通常は本能的に隠れて暮らすようになります。
人は異端として、排除、駆除、迫害をしますから、本能的に隠れます。
変わる時がくると、そういう性質も備わるようです。
そうでないと生き続けられませんから。
同じ場所で暮らしていれば、周りが騒ぎ出します。
頃合いを見て、旅に出るように失踪します」

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