イスラム教は日本人がもっとも「誤解している宗教」と言われていますが、そうだと思います。『ひろさちやが聞くコーラン』を読んでみました。そういえば私もイスラム教の関連の本を手にしたのはほんとうに久しぶり。1980年代に「コーラン」の訳本を読んで以来。今回は解説本を覗いてみました。
「コーランか剣か」「目には目を、歯には歯を」などのイメージが先行していて、イスラム教についての深い意味をわかっていません。イスラム教は改宗を勧めることはなく異教徒であることをそのまま承認する。ただしっかり税金は納めていただくという(笑)
女性が頭からかぶるチャドルにも意味がある。砂ぼこり、強い日差しからの防止。それにどんなに着飾った人でも、みじめな格好の人でもチャドルをまとえばみな同じ。美しいところは人に見せぬように女性は顔と手以外は慎み深く・・。食物については豚肉は×で羊、牛、鶏はOK。
文化と習慣というのは一般にそれぞれの土地柄でよく分からないことだらけです。同じ日本国内であっても違いがあるように。しかし調べていくとそこにはそれぞれの道理というものが必ずあります。直ちに十分理解はできなくとも異文化、異教徒をお互いに存在として認め合うことは世界の平和にとって重要なことでしょう。
恥ずかしい都知事のイスラム無知
世界大宗教の一つであるイスラム教(回教)。勉強していくと戦闘的排他的でなく温厚で寛容的な宗教であることに気付かされます。日本の学校教育ではイスラム教についての教科書の記述は少ない。猪瀬直樹都知事がイスラム諸国について「唯一共有しているのはアラーだけで、互いに争いばかりしている」(読売新聞5/1)と語ったのは、イスラムへの知識がなさ過ぎ、知らな過ぎと感じ恥ずかしくなりました。この際、都の教育行政から率先してイスラムに関しての学習指導に努めていただきたいと思わずにはいられません。猪瀬さんには、まず『ひろさちやが聞くコーラン』の一読をお勧めしたい。
【バーゲンブック】 ひろさちやが聞くコーラン- | |
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鈴木出版 |