原発事故をめぐり東電旧経営幹部の裁判が東京地裁で行われています。
被告人は、勝俣恒久・元会長、武藤栄・元副社長、武黒一郎元副社長。
19日の公判では、事故の3年前に部下から津波対策の「先送り」の報告を受け、了承したのではないかと正したが、先の武藤栄氏と同様に武黒一郎氏も否定した。
「武黒一郎」・・・その人の名前に聞き覚えならず読み覚えがありました!!
2年前に読んだ本『吉田昌郎と福島フィフティ』(門田隆将著 PHP研究所)の中で登場していた。
3月12日事故2日目に吉田所長に「海水を中止しろ!」と命令した首相官邸に詰めていた武黒一郎フェロー(副社長待遇職)、その人だ。彼は「官邸がグジグジ言ってんだよ」と政府のせいにもしていたが、もし仮にそうだとしても東電側の重役、ここは武黒フェロー(副社長)が必死に官邸を説得する場面だろうと思う。あなたは東大(工)出身で原発畑一筋の専門家ではないですか。吉田所長はこのトンチンカンな命令には反発、しばらく激しいやりとりがあったものの「ハイ!」とカラ返事。現場指揮官としてすべてを知る吉田所長は海水注入をそのまま続行した。もし上からの指示を丸呑みし注入を止めていたら一体どうなっていたことでしょう。吉田所長の勇気ある判断でさらなる甚大な恐ろしい被害を防ぐことができたのです。
目下の東京地裁のやり取りを亡くなった吉田昌郎さんは今、草葉の陰でどのように、ごらんになっていらっしゃることでしょうか・・。
当ブログ2016/12/20ご参照⇒【回顧:吉田昌郎と69人衆】
吉田昌郎と福島フィフティ (心のノンフィクション) | |
門田隆将著 | |
PHP研究所 |
2011年3月15日0時頃、「こら吉田、ベント小弁早く開けろ」