昨夏から話題になっていたフランスの経済学者トマ・ピケティ『21世紀の資本』の“30分解説本”を読んでみた。
本書の3つの重要な点を3分でまとめると
(1)経済成長率よりも資本収益率が高くなり、資本を持つ者にさらに富が蓄積する傾向がある。
(2)この不平等は世襲を通じて拡大する。
(3)この不平等を是正するには世界規模で資産の課税強化(累進課税)が必要。
格差拡大を警鐘するピケティ理論
ウォール街で「われわれは99%だ」をスローガンにした所得格差反対デモが報じられたが、本書がアメリカで早々にベストセラーになったことからも、その運動の支柱になったのはピケティのこの理論だとも言われている。
ピケティの理論は、資本論(マルクス著)の「労働者窮乏化論」にも似ている。しかしピケティが言いたいのは資本主義の否定ではなく、反道徳的で規律のない資本主義を戒めている点だ。「資本主義は民主主義に隷属するものであって、その逆ではない」と。
本書では、格差のギャップのもとを以下の式で表している。
r > g
(資本収益率>経済成長率)
私は、もう一つ彼の理論を式で示すなら
民主主義>資本主義
とも読めた。わずか30分にして(笑)
久しぶりに電子書籍で、この“30分要約本”を読んだ。電子書籍では『21世紀の資本』の英語版はデジタル化されているが日本語版はまだのようだ。読む価値のある本だということは良く分かった。
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トマ・ピケティ『21世紀の資本論』を30分で理解する! | |
週刊東洋経済eビジネス新書 | |
東洋経済新報社 |
<トマ・ピケティ講義>パリ白熱教室 第1回「21世紀の資本論」~格差はこうして生まれる~
足尾鉱毒事件、秩父事件も農民の為の運動だったと思います。
もう、こういった義侠心を持った人は現れないと思います。
須永好翁、田中正造翁は義侠心を持った代議士でした。
たしかになかなか得がたい偉人ですね。
成長が先か分配が先か噛み合わなかった。
近経左派と近径右派のちがい。格差はこれからも拡大だね。
国会論戦は聞いていませんでした。新自由主義の安倍政権与党では聞く耳を持たないでしょうね。
コメントありがとうございました。