なぜ、いじめはなくならないのでしょうか?
子ども達はなぜ心を痛めているのでしょうか?
古くて新しい問題です。もっともこれは子どもの世界ばかりでなく、おとなの世界も職場問わずのパワハラやスポーツ界のしごき、リンチ、貴ノ岩の暴行事件もその一例でしょう・・
わたしも中学生の時に転校先の中学校でいじめの的(まと)になりました。当広場のカテゴリー「中学生下宿放浪記」で触れています。
自殺や校内暴力、いまだに問題行動は絶えません。
家庭のあり方が一番大きく影響しているとは思いますが、それを補う学校の保健室や相談室のサポート体制に期待が集まります。
『保健室はなぜ居心地がいいか』では、養護教諭である著者の金子由美子さんが、子どもたちと向き合ってきた貴重な経験談を記しています。保健室が注目され多忙化し平成8年度(1996年)から全国の中学校に相談室ができ始めた。そこでは相談員(スクールカウンセラー)が配置された。保健室と相談室の関係は「からだの相談は保健室、心の相談は保健室」と言えば分かりやすいですが現実には、生徒の心とからだの線引きをするようなわけには簡単に行くものではありません。「相談員の業務内容や服務体制が教員と違うために、連絡や確認事項が以前よりも複雑になった」(掲書)として先生たちの中には戸惑いもあったことは事実のようです。
新専門職SSWの登場
さらに相談室の中には「スクールカウンセラー」とは別に子どもや保護者の生活面を整理しながら経済的、福祉的なサポートを考える相談員「スクールソーシャルワーカー=SSW)が加わりました。
制度面では、依然暗中模索な感じは否めません。ただ生徒達には保健室以外にもうひとつ居心地のいい場所として相談室が出来たと思われると良いですね。
当方の周辺には今、あいにく中学生がいないので現場の様子がいまひとつ見えないのですが、これからも保健室や相談室が校内で果たす役割は大きいのでないかと察せられます。
先生たち、年中“師走”状態
今、先生(教諭)たちは急がし過ぎる。授業以外の仕事や雑務が多い。行事消化、部活指導、増える一方の各種書類・報告書作成などで時間に追い回されています。これはこれで新たな問題で先生たち自身もメンタルの面で別途「相談室」が必要になっているほどの状況なのです。
ここで相談室にカウンセラー&ソーシャルワーカーの専門職が加わることで先生たちの業務負担軽減になり、ましてや生徒およびその家庭へもきめ細かい的確な助言・サポート体制が確立されれば「相談室」制度は成功といえるでしょう・・。地域住民の一人として学校の様子も見守って行きたいと思います。
保健室はなぜ居心地がいいのか | |
金子由美子(養護教諭) | |
学事出版 |
落書きだらけの教科書の中に、いつも哀しいため息こぼしていた~退屈な授業、さえない校則~♪・・中村あゆみの「ともだち」
中村あゆみ (Ayumi Nakamura) ともだち
【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます