胞衣壺とか胞衣桶など、出産の際に出た胎内の膜などを後産として収めて縁の下など土中に埋める風習があります。今戸焼で作られたものは画像のように皿形で成形後、中心に「壽」の印をキラ(雲母)で押します。皿型2枚を合わせて土中に埋めるそうです。東京都内の近世遺跡からもこうしたものは出土しています。昭和に入って、完全な壺型の器も登場して焼かれていたということです。昭和3年発行の「東京今戸焼同業組合」の「仲買渡シ相場表」にも「納器 一個 五銭五厘」と表示されています。
画像は光のため白っぽい土色に見えますが、実物はもう少し赤みを帯びています。
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