久しぶりに福岡県ダム情報を見ると、五ケ山ダムが満水位を超えていた。8月の秋雨前線による大雨でダムの水位は一気に上昇、最後に確認した8月14日は満水位まで17mのところ(390m)だった。その後、8月17日に200ミリを超える雨が降り、満水位まで10mのところ(397m)まで上昇。それから脊振ダムからの流入量が増えて、8月21日に水位は400mを超えている。さらに、9月2日から4日にかけて100ミリを超える雨が降って、9月9日に満水位(407.1m)に到達。結局、昨年12月22日に試験湛水が終了してから9ヵ月足らずで満水になったことになる。何と言っても、8月11日から17日までに29m上昇したことが大きい。ちなみに、9月17日以降はほとんど雨は降っていない。
(というわけで、現地へ)
五ケ山ダム視察は、8月4日以来となるが、五ヶ山周辺では8月豪雨の爪痕があちこちで見られた。南畑ダム付近の国道385号線沿いでは土砂崩れが発生しており、防護柵の工事が行われていた。さらに、五ケ山ダムの入り口でも土砂崩れが発生していた。こちらはすでに防護柵が設置されていた。五ヶ山付近では8月11日から17日までに1000ミリ近い雨が降っていたので、どこで災害が発生していてもおかしくはない。あとで現場の方にお聞きしたが、土砂崩れによる人的被害はなかったらしい。何よりだった。
今年、九州北部では、平年より20日も早く梅雨入りしたが、雨はほとんど降らず、8月に入ってからまるで梅雨のように雨が降り続いた。五ケ山ダムは100年に1度の洪水にも機能すると言われている。しかし、異常気象もパワーアップしている。この夏、ドイツ・ベルギーでは洪水で200人以上の方が亡くなっている。100年に1度の洪水対策がされていたにもかかわらず、、今年は試験湛水後でダムが空いていたからよかったが、、災害への備えは怠らないようにしたい。
撮影日:2021.10.29
ふたたび満水に
ダムサイトを見る
背後に土砂崩れの跡が見える
定点から見る
ビオトープ 泥水状態
下弦の月が、、
昨年の7月豪雨から
ダムサイトから見る
満水位を少し超えたところ
クレストゲートから放流中
五ケ山ダム入り口の土砂崩れ
防護柵設置
こちらは南畑ダム
10月29日現在、貯水率49%
南畑ダム付近の土砂崩れ 防護柵は12月中に完成するとのこと 大丈夫かな、、
この辺りの地質は花崗岩、上の写真は風化した状態の真砂土 五ケ山ダム入り口も同様(地質naviより)
おまけ情報
令和11年完成予定の南畑バイパスの起点(南畑ダム入り口)で測量がはじまっていた。測量している方に建設ルートをお尋ねしてみたが、まだ具体的なことは決まっていないとのことだった。本当かな?
バイパス終点(福岡市水道局南畑取水場)の近くに現場事務所らしきものができていた。(人がたくさんおられたので遠くから撮影)
《参考資料》