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♪良かったけど、原作の方がインパクト強し
原作がとても良かった(怖かった)ので、映画はどうだろう。
でもこの作品は、渡辺謙が主演だけでなくプロデュースも手がけた。
彼が相当入れ込んで作った映画だ。
確かに良かったよ、ほぼ満足。
渡辺謙は、やっぱり上手いし、素晴らしい役者だね。
アルツハイマーが進行して、食事中に、妻に「捨てないでくれ」と
口から飯をボロボロこぼしながら泣きじゃくるシーン。涙が出たね。
それと最後に自分のことも分からなくなった夫に対して
ショックで半べそかきながらも笑いかける樋口可南子の奥さん・・・。
夫婦っていいな、とジ~ンと来る。
(でも、そんなに妻はみんな優しいだろうか・・・)
ただ原作では、夫の物忘れがひどくなるシーンが、もっと克明に描かれる。
特に、極端な仕事人間だった主人公にミスが続いたり
ミスを防ぐためにメモを取りまくり、その紙でポケット膨らんで溢れたり・・・。
読んでいて、同じ年代のサラリーマンとして身が縮む思いだった。
その辺を渡辺自身がもっとリアルに演じて欲しかった。
いずれにしてもそろそろアルツハイマーの気(?)が出始めたおとっつぁんだけに
なんとも遣る瀬無い映画であった。
それと樋口可南子の妻は、とてもよかった。