♪マイケル・ジャクソン「THIS IS IT」
(ハート、6つ!)
僕は、マイケル・ジャクソンという人を勘違いしていたのかもしれない。いや、多分この映画を観た人の相当数は、僕と同じ感想を持ったと思う。
「THRILLER」や「BEAT IT」「We are the world」などが流行った頃は人並みにCD(レコード?)も買ったし、それなりに聴いていたと思う。
でも元々洋楽に詳しくなく、ましてソウルとかR&Bにもほとんど興味がないので、その後は全くと言っていいほど聴いていない。
それに、その後の奇人変人的ゴシップ話も、「火のないところに煙は立たず」のように思えて、ますます彼から遠のいていた。
しかし! ひょっとして、僕を含む相当数の世界の人々はマイケル・ジャクソンのことを誤解していたのだと思う。
この映画を観て、僕はそんな思いを強くした。
マイケルって、なんて歌が上手く、なんてダンスが上手で、なんてカッコよく、そしてなんていい奴なんだ!?
どこが変人?どこが奇人?児童虐待?薬物中毒?病人?みんな嘘っぱちだろう!?
映像で観る彼は、それほど元気でカッコよく、ステージのことを考え、スタッフにも気を遣い、そして世界中のファンを愛していた。
いやぁ~、この映画(ロンドン公演)に出てくる人たちは、みんな素晴らしい!
みんなマイケルと同じぐらい頑張っているし、そしてカッコいい。
バックバンド、バックダンサー、監督のケニー・オルティガ、照明や大道具のスタッフたち・・・。
みんなでマイケルを盛り立て、そして久しぶりの公演を成功させようと一生懸命取り組んでいる。
バックバンドは上手過ぎだ。そりゃマイケル・ジャクソンのバックだからね、凄いに決まっているけど。
ギターのごっつい黒人男性とキュートな白人女性がマイケルと息ぴったりに弾きまくる。
マイケルは女性ギタリストに「最後は君の最高の見せ場だよ。一番高い音で思いっきり弾きまくって!」
彼女はマイケルに体を摺り寄せるようにして、最高音のチョーキングを響かせる・・・。
そしてバンマス?のキーボード。マイケルのちょっとした注文にも即応する。
バンド全体が、まるでマイケル自身が楽器を弾いているように、彼の歌に息にぴったり合わせている。どうやったらあんなにぴったり合うんだろう。
バックダンサーたちも、全世界から2,000人近い人がオーディションに参加して、その中から選ばれた十数人だ。
必ずしもプロではなく、中には昨日までその辺の公園で踊っていた素人もいるようだ。まさにDreams come true!の世界だ。
このコンサートは、音楽や光の演出だけでなく、CGを駆使した映像もふんだんに取り入れられた。
本番は、いったいどれだけスペクタクルでエキサイティングなステージになっていたんだろう。
この公演が未完のままマイケルが逝ってしまったことは、全世界のポップス界の大いなる損失だ。
人類は今世紀最大のエンターテイナーを失ったことは、間違いない。
PS)
観ていないあなた、絶対観たほうがいいですよ!DVDも出るけど、やっぱり映画館で観るべきです。
DVDは買うぞ! CDも買うぞ!!