今日(土曜日)は、中野で小中学生対象に紅花染めの講習をしました。
染めたのは、80cm角の風呂敷です。
スタッフの方々も含めて、参加者は30名。
いつもやっていることとはいえ、規模が上がると
花びらひとつ絞るのも、大がかりで要領が違ってくる。
一人ではてんて子舞いだったでしょうが、
日本のお母さんたちの家事能力、底力を借りて
無事に みな 紅色に染めることができました。
一人の女史は、当たり棒(すりこ木)を上手く利用して、
残った花びらから染め液を絞ってくれました。
お蔭で、それを使っていくつも新たに、美しく染められた。
今回、花びらを絞るための布も、大アサのシーツ地という
薄手ながら丈夫な布の、1m角(強)の風呂敷を新たに縫って
臨んだのもよかった。
普通のサラシでは、あの量と圧力では裂けてしまったかもしれない。
心意氣は大切なものだけど、それは心の内にとどまらず、
物、道具や技術、人との結び、協力のように
形に表れてこその、この世界。
一定以上のスケールのことをするには、やはり
誰かと手を結ぶ必要があるだろうし、
独立した一人一人の協力というのがつよい。
ただ惰性で打ち合わせに寄り合っているだけよりも
(それはそれで、見えない機能が働きはするけれど)
個人プレイ、マイペースが安定している人同士が
いざ協同することの相乗効果は、足し算よりも大きく
かけ算だけでもなく、
自動的に、ひき算や割り算まではたらいて
調和が生まれるに違いない。
そこにたとえ、ときにイザコザが生じようとも
各人にとって、得がたい教訓と進歩の鍵ととらえればよい。
協力のエネルギーと、お母さんたちの空間処理能力を改めて感じました。
この絵は、本日の荷物を背負っているイメージです。
でっかい荷物(今日は30kgくらい?)も、風呂敷でからだと合わせてしまえば、
どこかの筋肉が頑張って支えることなく、全身がバランスをとって
足腰の重心へ重みを落とし、さらに地面に逃がすという
肩の力の抜けた自然体で運ぶことができる。
今回は風呂敷の使い方も練習しましたが、ほんの少しだけだったので、
また改めて機会があれば、とも思います。
ふろしき1枚で包むのは、無数のひもが全方向から支えている状態なので
安定感があるし、技術的にやさしいのと、汎用性が高いので
どんな場面でも、ヒーローヒロインの如く活躍してくださる。
日々の暮らしも、予想外の問題や非常時にも、あるとナイトじゃ
砂漠とオアシスほどに違ってくるので、このように僕が伝えることなく
親から子へ、大人から子どもへ、見ながら、遊びながら自然に身につけるような
当たり前の道具、パートナーとなるむことを願っています。
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