以前、まだ実家浅草に住んでいたときから、
マイ塩を携帯していた。
たまにペロペロとなめる。
身体が欲したとき。汗でミネラルが流失したとき。
色んな塩を試してきて、12年くらい前から今のお塩に落ち着いている。
塩を摂りすぎると血圧が上がるから注意する、というのが
現代的な通説となっているが、
逆に不足のリスクもある。
塩はミネラルの集合体だ。栄養も酵素もホルモンも、
最終的には情報=微細な電気信号となる。
電気を通すには、体液に鉱物が溶けていることが必要で、
それがミネラルといえる。
認知症などは、血に中性脂肪がたまって
電導率が落ちることも原因といえる。
ここからは個人的な仮説も入るが、塩と血圧の関係は
まず、高血圧の多い地域が漬け物を多食しているというが、
日本で漬け物の発達している地域は冬に野菜の摂りづらい
豪雪地帯など寒いところ。
そこでは、特に風呂上がりなどの温度差が大きく、
急に血管が縮んだときに血圧が上がって内壁を傷つけて
内出血のかさぶたで血栓を起こすケースがある。
塩は無関係となる。
ただし、塩が血圧を高めることはあるかもしれない。
なぜなら、ナトリウムは押す働きがある。
ホースを押せば水圧は上がるだろう。
特に、塩化ナトリウム99%の精製塩はその割合が高まる。
ならば、海水を焚いたような自然塩ならよいかといえば、
ニガリの影響が懸念される。
豆乳にニガリを混ぜれば豆腐になるように、塩化マグネシウムは
たんぱく質を固める性質がある。
ニガリの多い海塩を多く摂取すれば、体が収縮するから、
そのために血圧が高まることも考えられる。
塩は、醤油や味噌にして発酵することでニガリが分解される。
塩素とマグネシウムに分かれた上で、それぞれが酵素と結合する。
もちろん、きちんと発酵させたものに限る。
僕の携帯したる塩は、海の塩自体を水に溶いて有機物と酵素により
発酵させてから、低温で再び乾燥させたもので、
多種のミネラルと酵素を含みながらも、ニガリ成分は分解されている。
20代のころ、近所の小学生たちとよくつるんでいたのだが、
僕がたまにマイ塩をなめるのを見て、皆も興味をもち
寄ってきたので味見させたら、
手のひらの塩をなめては即「もっともっと」と催促されつづけた。
それを見て、現代っ子は切実たるミネラル不足ではないかと
心配にもなった。
その中で最年少だった小1の男の子が
衝撃的な感想をもらした。
「僕はこの塩だけで、いきていける」
私が浅草から引っ越すとき、10人の小学生のともだちたちに
マイ塩を小びんに分けて、イルカや貝などの可愛いシールを貼って
プレゼントした。
大切なミネラルであるし、塩は霊を払うというから御守りにもなる。
あれから、あの子たちや小びんの塩はどうなっただろう。
10年以上前だから、成人している子もいよう。
人の体液は0.9%の濃度の塩水であり、そこには35種の元素が溶けている。
それが生命を制御する電氣信号を伝え、
酵素を届ける船となる。
全身かびだらけで、両目が失明していた亀を、
昨年近所の水路で末娘が見つけ、持ち帰った。
ほとんど動かず、初めは死んでいるかと思った。
外来種のザラアシドロガメで、病氣になって捨てられたのだろう。
飼ってげんきにしたいと、長男が毎日水替えをし、
毎回僕のマイ塩をひとつまみ入れた。
ひと月後、目を覆っていたかさぶたがはがれ、目がひらいた!
でもまだ何も食べない。
ふた月め、やっと餌に食いついた!
そこからはめきめきと元氣をとりもどし、
今にいたるまで非常に活発に生きている。
遺伝子は、回復のための設計図や解決策を持っている。
ただ、それを発揮するための場、器、環境が大切だ。
環境が破壊されては、生命の制御をそこなう。
先ず環境ありき。
カエルが願えば池が現れるかもしれないけれど、
普通は、池があるからカエルが生きていける。
受け皿が大切。
人にとってその器は、体のなかの水=「水そして塩」に他ならない。
これからは暑くなって汗をかけば
ミネラルは流出する。
上手に塩分をとりましょう☆
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