木というもの、幹がぐんと伸びて葉っぱがわさわさ繁っているという
認識に加え、材木の利用、光合成によって大氣中に酸素を供給
という恩恵があると考えているのが
現代子の一般的情況だろう。
しかし以上の件には3つの問題がある。
1.木は本来、光を求めて自由に伸びるから
幹がまっつぐというのは、人手による密植や枝打ちなどの管理の結果
2.木が材木として手堅くあるには、充分な乾燥に加えて
抗菌力のある精油成分を維持していること。
現在は精油も流してしまう人工乾燥が多く、材は劣る。
3.樹木は昼間は光合成するものの、夜は呼吸で酸素を消費するため
プラスマイナス0であり、大氣の酸素を作ってはいない。
木の機能はいっぱい。
1.景観、緑の憩いの場
2.日蔭、雨やどり
3.防風、防火
4.木登りなど子どもの遊び場
5.どんぐりや木の実を食べる
6.堆肥など落ち葉の利用
7.マキや炭など燃料
8.目かくし(生垣)、防砂
9.多くの生き物の棲み家
10.地盤保持、保水
果てなく役立っているが、残念ながら都会では
景観くらいしか考えていないのか、他の機能は期待できない。
例えば街路樹として植えられるハナミズキは
もともとの生態系に即していない外来種であるし、
基本 落葉樹は寒い地域の樹で、冬場には葉っぱの機能がなくなる。
やはり温帯において樹は、常緑広葉樹を中心として
落葉樹や針葉樹、低木に下草をよい塩梅に位置させたい。
同じ通りにしても、南向き側は落葉樹、北向き側は常緑広葉樹にしたり
数種の樹を混在させるなど、臨機応変、有機的な街路樹が希ましい。
迷子の生き物も、とりあえず息をつける
駆け込み寺というかサンクチュアリになる。
地域によって組み合わせはさまざまで、
低地では水分を好む 柳やヨシがあってもよく
風通しよい丘の上では松やけやきだったりと。
まあ、皆の知恵や希望を寄せた上で 最終的には
植える場所に「何を植えてほしい?何をしてほしい?」って会話すればよいのだ。
日本の大地にそんな質問をすると、
「自然に生えてくる草をなるべくいじらないでほしい」
さらに、植えるべき樹種を尋ねたら
「とにかく皆がもっと木に関心を持って
自らの手で色々植えてほしい」ということでした。
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