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パレンケ遺跡の墓地、本格調査開始

2012-12-04 | 先住民族関連
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 12月3日(月)19時19分配信
 1999年に発見されたマヤ時代の墓地で新たな調査が始まり、鮮やかな赤の壁画に彩られた埋葬室の入り口が公開された。
 墓地の内部に初めて足を踏み入れたのは、メキシコ国立人類学歴史学研究所(INAH)の研究チーム。11個の土器と翡翠(ひすい)の小片も見つかったという。「赤は王墓の装飾によく使われる色で、マヤの人々にとっては血の象徴であり、神聖な生命力を表すと考えられていた」と、テキサス大学オースティン校でマヤ時代を研究するデイビッド・スチュアート(David Stuart)氏は話す。
 マヤ人の祖先を含むアメリカ先住民は、紀元前8000年前後にユカタン半島に定住を始めた。以降、グアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、メキシコおよびホンジュラスにわたるメソアメリカ地域で、いくつもの文明が興亡。文化的、科学的な業績と共に、現在もそびえ立つ数々の驚くべき建築物で知られている。
 マヤの古代遺跡パレンケは世界遺産であり、メキシコ南東部の密林地帯にある。紀元500~700年頃にマヤの政治的中心地として栄え、1948年に本格的な発掘調査が始まった。
◆墓の主は誰か?
 埋葬されていた人物がだれなのか、詳細は判明していない。
 INAHでは、墓の主はパレンケ王朝の開祖、紀元431~435年在位のクック・バラム1世(K'uk' Bahlam I)と推測している。しかし、テキサス大学のスチュアート氏によると、様式や内部で見つかった陶磁器などから、6世紀頃の造営である可能性もあるという。
 墓室の壁には9人の人物が描かれている。これらについてスチュアート氏は、「墓に埋葬されている王家の祖先たちであろう」と推測する。
 9人の描写は、他のパレンケ王家の墓でも繰り返し使われているテーマのようだ。パレンケで最も高いピラミッド「碑文の神殿」内に眠る、パカル王の壮大な墓もそのひとつだ。
 カン・バラム王の父親に当たるバカル王は紀元615年、12才で王位を継ぎ、80歳までパレンケの最盛期を築いたといわれる。世界クラスの繁栄都市に成長させ、多くの建造物を建立した。しかし、パカル王以前のことはほとんどわかっていない。
「もしパカル王の祖先を葬った墓ならば、当時を知る手掛かりになるかもしれない」とメキシコ国立人類学歴史学研究所(INAH)とスチュアート氏は期待を寄せる。「パカル以前の支配者がここに眠っている。今後の調査に期待して欲しい」。
Catherine Zuckerman for National Geographic News
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20121203001&expand#title

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【白老】アイヌ神話 影絵で紹介

2012-12-04 | アイヌ民族関連
(苫小牧民報 2012年 12/3)
 NHK室蘭放送局開局70周年記念イベント「アイヌの神様ものがたり」が1日、白老町本町の町中央公民館で開かれた。
 町、町教委、アイヌ民族博物館が共催。ステージでは、アメリカの影絵演出家ラリー・リードさんや、樺太アイヌの伝統楽器「トンコリ」の奏者・OKIさんなどが参加し、首都圏で活動する「アイヌ影絵プロジェクト」が道内初公演。超人アイヌラックルが太陽の神をさらった魔人を退治する旅に出掛ける内容で、アイヌ民族の歌や楽器、原発問題など社会風刺を交えた語りとともに壮大な世界観を演出した。
 町内の読み聞かせサークル・おはなし会トトロの平松幸子さんは、歌で津波の危険を告げたアイヌのおばあさんが津波で海に流され、セミに生まれ変わるという神話「セミ神さまのお告げ」を朗読。背後のスクリーンには浦河町出身のアイヌ刺しゅう絵本作家・宇梶静江さんが古布絵で制作した原画を投影、アイヌ民族博物館の職員によるムックリ(口琴)やトンコリの演奏も加わり、観衆の心を引き付けていた。
http://www.tomamin.co.jp/2012s/s12120302.html

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