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アイヌ食材ツルニンジン茶はいかが 白老町の創作一心が販売

2014-01-08 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2014年 1/7)
 白老町大町の仕出し専門店・創作一心(波多武光社長)は、アイヌ民族の伝統食材としても利用されているツルニンジンを原料とするお茶の商品化に成功し、販売をスタートした。韓国では薬膳酒などに使われ、高値で販売されている。開発に約5年の年月をかけてようやく出来上がったもので、波多さんは「白老発のツルニンジン茶として多くの人に飲んでいただければ」と話している。
 商品開発は、土産品創造開発事業で北見工業大学を5年前に訪問したのがきっかけ。白老町内に自生しているツルニンジンなどから種を採取し、町内の自宅の庭や安平町早来、十勝管内本別町の3カ所で栽培を始めた。
 ツルニンジンは成長に時間がかかり、3年ものでも直径1~2センチ。「最初の年は低温被害を受けるなど大変なこともあったが、ようやく製品化できる原料を確保するようになった」と波多さん。出来上がったものは自然乾燥後に細かく刻んでパック詰めしているが、一部は焼酎漬け用などでそのまま販売するという。
 お茶は「高級つる人参茶」と名付け、1パック3グラム入り8パック1000円(税別)で販売。2パックでお茶2リットルを作ることができる。
 町内では同社のほか、虎杖浜の海の別邸ふる川とアイヌ民族博物館などでも取り扱いを依頼する。韓国では焼酎に漬け込むなどなじみのある食材として知られているといい、「海外観光客に加え、道内外の人たちにも白老をアピールしたい」と語る。
 波多さんはアイヌ民族が食材などに使っていたことにも注目。アイヌ語で「チルムク」と呼び、食用などに利用していたことを学んだといい、白老ならではのアイヌ食文化を伝えることも販売の大きなきっかけになったという。
 当面は年間600袋を販売する予定で、「今年は町内に新たな畑を整備して生産体制を拡大する。2年後には1500袋を販売できる体制にしたい」と意気込みを語っている。
 問い合わせは創作一心 電話0144(82)6820。
http://www.tomamin.co.jp/2014018695

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伝統も文明も使いこなす、“アマゾン最強”の先住民カヤポ族

2014-01-08 | 先住民族関連
nikkei BPnet 2014年01月06日
 アマゾン川流域の南東部に暮らすカヤポ族は、スマートフォンなど外来の便利なツールを取り入れながらも、森に住み、独自の言語や文化を守り続けてきた。ある意味では“アマゾン最強”とも言うべき、誇り高い先住民だ。
 彼らは今、ダム建設の阻止を目指して新たな闘いに挑もうとしている。
 カヤポ族の住む森に外国人が初めて足を踏み入れたのは、今から何世紀も前のこと。宣教師、黄金郷を探す冒険家、奴隷商人、ジャガーの毛皮目当ての猟師、ゴム樹液の採取人、それにセルタニスタと呼ばれる奥地専門の探検家もいた。ボートで川を移動するのは並大抵の苦労ではなかっただろう。だが、今はセスナでひとっ飛びだ。
広大な熱帯雨林を、わずか9000人の先住民が管理
 ブラジルの辺境の町トゥクマンからセスナで30分ほど飛び、蛇行するブランコ川を越えると突然、風景が変わり、もやの底に横たわる原生林が見えてくる。
 眼下に広がるこの森が、南米先住民カヤポ族の土地だ。総面積が日本の本州の半分ほどもある広大な熱帯雨林を、わずか9000人の先住民が管理している。
 ブラジル共和国の建国から11年後の1900年当時、カヤポ族はおよそ4000人いた。だが鉱山や林業、ゴム樹液目当ての業者が辺境へ進出するにつれて、政府や布教団体の懐柔策が始まった。布地や金属の鍋、なた、斧といった便利な品をちらつかせて先住民を手なずけようとしたのだ。
 こうした接触が、免疫をもたない先住民の間に麻疹などの伝染病を蔓延させ、1970年代にはカヤポ族の人口は約1300人にまで減ってしまった。
森に暮らし、獣を狩り、iPhoneを使う
 だがカヤポ族もやられっぱなしではない。1980年代から90年代にかけて優れた指導者が次々と現れ、政治的な闘いを展開した。自治と土地の自主管理を求める闘いのなかで、カヤポ族の首長たちはポルトガル語を習得し、自然保護団体の支援を取りつけた。支援者のなかにはロックスターのスティングなどの有名人もいた。
 こうした運動が実を結び、1988年には新憲法に先住民の権利が明記された。その翌年には、シングー川のカララオー・ダム建設計画に対する抗議が始まった。カヤポ族は自然保護団体とともに大規模なデモ活動を展開。ダム計画の中止を一度は勝ち取った。
 カヤポ族の人々はショットガンや船外機付きのボートを所有し、iPhoneや交流サイトのフェイスブックも使いこなす。最新のテクノロジーを巧みに取り入れつつも、森に暮らし、独自の文化を守り続けているのだ。ビデオカメラで伝統的な儀式や踊りを録画し、政府担当者との交渉も記録する。
20年以上前に中止に追い込んだはずの計画が復活
 内部に多少の対立があっても、共通の目標を掲げて団結する。そうした柔軟なやり方を学んだおかげで、カヤポ族はブラジルに現存する約240の先住民のなかでおそらく最も豊かで、強い力をもつ部族となった。伝統的な儀式、血縁関係を軸とする社会、「ジェ」と呼ばれる独自の言語、森に関する深い知識、自然と人間が一つにつながっていると考える世界観は、今も健在だ。
 ところがここへ来て、20年以上前に中止に追い込んだはずの計画が「ベロモンテ水力発電ダム群」と名前を変えて復活し、カヤポ族は危機感を募らせている。
※ナショナル ジオグラフィック1月号より抜粋
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20140106/378985/?rt=nocnt

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先住民がソウルシンガーに…実話を基にした映画

2014-01-08 | 先住民族関連
(2014年1月6日 読売新聞)
 夢をかなえるために歌い続けた4人の女性たちの姿を描き、オーストラリアでヒットを記録した映画「ソウルガールズ」が11日から公開される。
 実話を基にした舞台から生まれた映画。舞台に主演したウェイン・ブレアが監督を務めている。主人公は、オーストラリア先住民・アボリジニの居住区で暮らすゲイル、シンシア、ジュリーの3姉妹と従姉妹(いとこ)のケイ。幼い頃から抱いてきた「歌でスターになりたい」という夢をかなえるため、自称ミュージシャンの男と出会い、カントリーミュージックから躍動感あふれるソウルミュージックへと転向して「サファイアズ」を結成し、夢を追う。
 ブレア監督は、自身が舞台に立っている時から「この物語がすごい作品であることに気付いていた」という。「世界中のほとんどの人が今まで聞いたこともないような真実の物語だと思ったからです。心や魂が伝わってくる、オーストラリアに根付く物語です。音楽も最高でした」。映画化に向け、「サファイアズ」のモデルとなった女性の息子で、舞台の脚本も手がけたトニー・ブリッグスと引き続きタッグを組んだ。「脚本はいろいろと書き換えましたが、伝えるべき魂とエネルギーの部分についてはほとんど同じです。トニーは舞台と映画の違いをよく理解していましたね」
 オーストラリア全土でオーディションを敢行。歌はもちろんのこと、人間ドラマをしっかりと演じることができるキャストを選び出した。「伝えたいのは家族の大切さ。アボリジニの人々が苦痛を味わった『盗まれた世代』は1970年代に入るまで続きました。議論を呼んだ政府の方針によってアボリジニの子供たちは、白人の家族や施設へと預けられました。家族は引き裂かれてしまったのです。映画では『盗まれた子供』の1人であるケイに焦点を当て、白人文化になじんだ後、再びアボリジニの家族と一緒になることの難しさを描いています」
 オーストラリアで起きた悲劇を通し、姉妹が時にぶつかり合い、協力し合って夢を追う姿を描き出した本作品。ブレア監督は「この映画を見て、自分の夢や未来への希望を捨てずに、目の前に広がる人生の困難に立ち向かっていく大切さを知ってほしい」とメッセージを送っている。
 @ぴあ
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news2/20140106-OYT8T00827.htm?cx_thumbnail=06&from=yolsp

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白老の仕出し専門店がツルニンジン茶を道内初の商品化

2014-01-08 | アイヌ民族関連
室蘭民報 【2014年1月5日(日)朝刊】
 白老町大町の仕出し専門店・創作一心(波多武光社長)は、アイヌ民族の薬用植物・ツルニンジンを使ったお茶を商品化した。波多社長は「2020年(平成32年)の象徴空間開設に向けてアイヌ民族の食文化を発信したい」と話している。
 5年前、北見工業大学で研修したのをきっかけにツルニンジン茶の商品化に着手。町内石山、早来、十勝管内本別町の畑でツルニンジンを育成している。14年は町内陣屋町で栽培拡大を図る。
 商品名「高級つる人参茶」は3グラム入りのパックが8パック。1パックで1リットルのお茶ができる。千円。同社のみで扱っているが、町内虎杖浜の温泉ホテルやアイヌ民族博物館などに置いてもらうようにする。
 アイヌ語で「チルムク」と呼ばれるツルニンジンは、樹液を腫れ物や切り傷などに利用、根は煮たり焼いたりして食用にした。母乳が出ないときは煎じて飲んだり、煎汁で乳房を冷やしたという。
 ツルニンジン茶の商品化は道内では初めてといい、波多社長は「ツルニンジンだけではなく、アイヌの食文化をさらに掘り下げて商品化につなげていきたい」と話している。問い合わせは創作一心、電話0144・82局6820番。
(富士雄志)
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2014/01/05/20140105m_08.html

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